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プロ用カラー市場への進出

 

アマチュア用カラー製品の開発と並行して、当社は、プロ用カラー製品を開発し、営業写真館やプロ作家の高度な要求に応えていく。営業写真館用には、“フジカラーN50シートフィルム”・“フジカラーN64シートフィルム”に次いで、1965年(昭和40年)に、“ニュータイプフジカラーネガティブフィルム”(後に“タイプS”と呼称)を、1966年(昭和41年)には、“フジカラーネガティブフィルムタイプL”を、それぞれ発売する。カラーリバーサルフィルムでは、1961年(昭和36年)、内型反転方式の“フジカラーR100”を、1969年(昭和44年)には、“フジカラーリバーサルプロフェッショナルフィルム”を発売する。また、透過方式による大型カラープリント“Gカラープリント”を開発する。

営業写真市場の開拓

[写真]フジカラーネガティブフィルム タイプL

フジカラーネガティブフィルム
タイプL

[写真]フジカラーネガティブフィルム タイプS

フジカラーネガティブフィルム
タイプS

[写真]フジカラーサービス五反田現像所 1970年(昭和45年)当時

フジカラーサービス五反田現像所
1970年(昭和45年)当時

フジカラーの営業写真市場への進出は,1963年(昭和38年)6月,“フジカラーN50シートフィルム”を発売したことに始まる。同年12月には,一般写真用で“N64”を発売したのと同時に,“フジカラーN64シートフィルム”を発売した。

ちょうど,婚礼写真でもカラー写真が撮られ始めてきたころであったので,当社は,この分野の商品開発に力を注ぎ,1965年(昭和40年)12月には,感度ASA80,デーライトタイプの“ニュータイプフジカラーネガティブフィルム”を発売した。また商品化の要望の強かったタングステン適性をもったカラーネガフィルムを開発,1966年(昭和41年)9月,感度ASA32の“フジカラーネガティブフィルム タイプL”(“L”はLong Exposure,長時間露光の略)として発売した。同時に,従来のデーライトタイプ品を“タイプS”(“S”はShort Exposure,短時間露光の略)と改称し,包装デザインも改めた。

この両タイプの発売により,撮影条件に従って“タイプS”・“タイプL”を使い分けすることによって,カラーバランスの合った高品質のカラー写真が得られるようになった。また,フィルムベースも従来のTACべースからPETべースに改め,カーリングの減少を図った。

なお,カラーぺーパーについても,ポートレート写真用に階調を軟調にしたカラーぺーパーを開発し,1966年(昭和41年)9月,“フジカラーネガティブフィルム タイプL”の発売と同時に,営業写真用カラーぺーパーとして発売した。

これらの営業写真館で撮影されたカラーフィルムの現像については,それぞれの営業写真館との結びつきが強いカラーラボ(いわゆるプロラボ)で処理されていた。営業写真館でのカラー写真の増加や,プロ写真家のカラーフィルムの使用が増加するにつれて,この分野での当社品の需要を確保するために,フジカラー系列のプロラボを整備する必要性が高まってきた。当社は,既存のプロラボにフジカラーぺーパーの使用を働きかけてフジカラー系のプロラボを逐次整備するとともに,1969年(昭和44年)4月,フジカラーサービスに,プロ部門として五反田現像所を開設し,この分野の一層の充実を図った。

一方,黒白写真の分野では,一部の営業写真館から要望された高級人像用印画紙の商品化を目指して,鋭意研究に努めた。その結果,厚手原紙にクロロブロマイド乳剤を塗布した印画紙を開発し,これを“鳳凰”と名付け,1962年(昭和37年)に発売した。高級人像紙にふさわしく,優雅な色調と豊富な階調をもち,引伸し用にも使用されたが,反面,他の人像用印画紙に比べ高価格で,また感度が高いために,プリンターの明るさを調節しなければならないなど煩雑さを伴ったので,需要は限られた。

そのころ,営業写真館では,逐次中判カメラの併用も増え,引伸し用印画紙の需要が増加してきた。そこで,より広範な需要層に適合する引伸し用の人像用印画紙として,“鳳凰”に代えて,1969年(昭和44年)10月,新たに“白銀”を商品化した。“白銀”は,写場でのスナップ写真や,証明書,学校,観光などの営業写真用のうち,引伸し営業分野に広く活用された。

なお,1963年(昭和38年)2月には,人像用印画紙“銀嶺”も,新写真乳剤に切り換え,その性能を向上させた。

[写真]印画紙 鳳凰(レーベル)

印画紙鳳凰
(レーベル)

[写真]印画紙 白銀(レーベル)

印画紙白銀
(レーベル)

“フジカラーR100”の発売

[写真]ニュータイプフジカラーR100(35mm判)

ニュータイプフジカラーR100
(35mm判)

[写真]フジカラーリバーサル プロフェッショナルデーライトタイプ

フジカラーリバーサル
プロフェッショナルデーライトタイプ

[写真]フジカラーリバーサル プロフェッショナルタングステンタイプ

フジカラーリバーサル
プロフェッショナルタングステンタイプ

一般写真用の反転方式のカラーフィルムは,1948年(昭和23年)の発売以来,外型反転方式を採用してきた。しかし,フィルムの高感度化,将来の現像処理体制の整備・拡大のため,内型方式の研究を進め,1961年(昭和36年)7月,内型方式の“フジカラーR100”35mm判(20枚撮)およびブローニー判(6cm×6cm 6枚撮)を発売した。それまでの外型反転カラーフィルムの感度がASA10であったのに比べ,新製品はデーライトタイプASA100で,世界的に見てもそん色のない感度を実現したのである。これによって,“ネオパンSS”およびその後発売した“フジカラーN100”と合わせて,黒白フィルム・カラーフィルムとも,ASA100という感度がそろい,これが標準タイプの感度となっていった。

その後,1966年(昭和41年)4月には,オイルプロテクト型カプラーに切り換え,“ニュータイプフジカラーR100”(35mm判)を発売した。

これは,コダック社の製品と同一の現像処理ラインに入るという輸出戦略に基づいて,当社のカラー感光材料の中で最初に転換した製品で,これによって輸出への道が開かれた。

1969年(昭和44年)12月,コマーシャルフォト用シートフィルムとして,感度ASA50の“フジカラーリバーサルプロフェッショナルフィルム デーライトタイプ”を,翌年3月には,このフィルムのタングステンタイプ(感度ASA32)を,それぞれ発売した。これら両タイプの発売は,これまで輸入品を使用していたプロ作家に,当社品が使用される足がかりとなった。

Gカラープリントの完成

[写真]Gカラープリントの製作

Gカラープリントの製作

[写真]羽田空港に飾られたGカラープリント

羽田空港に飾られたGカラープリント

当社は,カラーフィルムの開発に当たって,常にカラー写真の利用範囲を広げることに意を注いできた。その一環として,室内の装飾や広告媒体として適切な,透過方式による大型カラープリントの開発を推進した。

大型カラープリントを作成するためには,画質のよいプリント専用カラーフィルムと,超大型の引伸し処理技術を開発することが必要であった。

プリント用カラーフィルムは展示を目的とするので,平面性の良さ,耐湿性,そして照明用の蛍光灯に対する耐光性などの厳しい品質特性が求められ,また,大サイズを均一に塗布するための高度な生産技術が必要とされた。

当社は,この専用フィルムの研究を進めるとともに,フジカラーサービスと協力して,大型サイズのフィルムの現像処理技術・プリント接合技術や透過光による展示方式を開発し,透過方式によるカラープリント作成技術を完成した。

かくて,1966年(昭和41年)10月,名称を“フジGカラープリント”と名付けて,フジカラーサービスで受注を開始した。

その後,1968年(昭和43年)12月にはフィルム品質を改良し,Gカラープリントの品質も一段と向上させた。

Gカラープリントは,その素晴らしさが認識されて,東京羽田空港(後に成田空港にも)のメインロビーの展示をはじめ,オフィスやデパート,地下街,展示会などのディスプレイとして広く採用されている。

 
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