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各種プラスチックフィルム製品の発売とヒートロンの開発

 

当社は、写真フィルムの支持体として開発したプラスチックフィルムの優れた特性を生かして、多方面の用途の開発を進め、セルローストリアセテートを応用した“フジタック”・“セパラックス”・“ミクロフィルター”、PETを素材とした“PTフィルム”、溶融製膜技術を利用した“シーロンフィルム”を発売する。これらの製品は、その優れた特性を生かして、電気絶縁材料、製図用材料、印刷用素材などの産業用分野で、あるいは、電気泳動分析用支持体や、ろ過用フィルターとして、多くの分野で使用されていく。また、光学ガラスの生産技術の応用分野として、透明な結晶性耐熱ガラス“ヒートロン”を開発する。

“フジタック”,“セパラックス”の発売

当社が写真フィルムの支持体として開発したセルローストリアセテートを主原料とする不燃性TACべースは,美しい表面性とクリアーな透明性に加えて,物理的・化学的・電気絶縁特性に優れている。当社は,このプラスチックフィルムを単にフィルムベースとして使用するだけでなく,事業分野の拡大策の一環として,1958年(昭和33年)4月,“フジタック”の商品名で各種用途向けに販売を開始した。

“フジタック”は,その優れた特性を生かして各種の用途が開発され,電気絶縁材料・装飾材料・製図用材料をはじめ,各分野で幅広く使用された。

[写真]フジタックの使用例(パンフレットの一部)

フジタックの使用例(パンフレットの一部)

[写真]セパラックスEF

セパラックスEF

特に,透明性の優れている点を利用して,テレビや映画のアニメーションの原画製作用として使用され,また,デジタル時計,電卓などの液晶表示に使用される偏光膜用プロテクトフィルムとしても活用されており,情報機器端末表示などのディスプレイ市場での用途拡大が見込まれている。

1964年(昭和39年)12月には,国立遺伝学研究所の協力を得て,病院や検査センターなどで臨床検査用として活用されている電気泳動分析(たん白質の溶液に直流の電圧をかけ,分離分析する方法)に使用されるフィルムとして,TACを素材とする多孔質膜“セパラックス”を開発した。この“セパラックス”を用いる分析法は,血清中のたん白質の異常値を検出して,肝機能障害や骨ずい腫などの診断に役立っている。

その後,1976年(昭和51年)1月,電気浸透現象の小さい“セパラックスS”を追加発売したが,1978年(昭和53年)6月には,新たに“セパラックスEF”を発売した。これは,検体の微量化・分析精度の向上・精密化の要請に応えて,血清中のたん白を20~30グループ以上の成分に分けることができるもので,セパラックスの使用範囲をさらに広げていった。

ろ過用フィルム“ミクロフィルター”の開発

[写真]富士ミクロフィルター群とろ過器

富士ミクロフィルター群とろ過器

[写真]医薬工場での無菌ろ過に活躍する富士フイルムミクロフィルター

医薬工場での無菌ろ過に活躍する
富士フイルムミクロフィルター

細菌などの非常に細かい粒子を捕えるため,薄いTACフィルムに無数の微細な孔をもたせ,これでろ過するように開発されたのがメンブレンタイプのフィルターである。

当社は,フィルムベース製造技術を駆使してメンブレンタイプのフィルターの開発に取り組み,TACを用いて,厚さ140ミクロンの多孔質のプラスチックフィルムの開発に成功し,1969年(昭和44年),“富士フイルムミクロフィルターFMタイプ”として発売した。この“ミクロフィルター”は,まず,生ビールのろ過用に使用されたが,引き続き,ディスクタイプとして,“富士フイルムミクロフィルターFRタイプ”,同“FCタイプ”,同“FPタイプ”を,順次商品レンジに加えた。

その後,“ミクロフィルター”は,製薬工業・電子工業・醸造業などの除菌ろ過に広く採用されるようになった。そこで当社は,1976年(昭和51年)4月,フィルターをひだ状に折りたたんで,ろ過面積を大きくするとともに,円筒状にしてカートリッジに納めた“富士フイルムミクロフィルターFCCカートリッジ”を発売した。カートリッジタイプとしては,そのほか,電子工業用に,同“FCEカートリッジ”を,前ろ過用として同“FPCカートリッジ”を,また,オートクレーブタイプ(加熱滅菌用)として同“FACカートリッジ”をそれぞれ発売し,多様な用途に応えてきた。

“PTフィルム”と“シーロンフィルム”

[写真]PTフィルムを使った印刷物

PTフィルムを使った印刷物

[写真]富士フイルムシーロンフィルム

富士フイルムシーロンフィルム

X-レイフィルムやリスフィルムのべースとして使用されるPETフィルムについても,透明性・耐熱性・耐薬品性・耐水性などの特性に加えて,印刷適性にも優れていることから,産業用としての用途開発を図った。“富士PTフィルム”という商品名で,カレンダー,ポスターやステッカー,レーベル,シール,オーバーヘッドプロジェクター用,ラミネート用などに広く使用され,今後さらに新しい用途開発も期待されている。

また,PETべースの製造で培った溶融製膜技術を利用して,密封用フィルム“富士フイルムシーロンフィルム”を開発し,1975年(昭和50年)11月,発売した。これは,防じん・防湿に優れた気密性のある薄膜フィルムで,伸張性が大きく,適度の粘着性をもち,しかも55℃からマイナス70℃の範囲の温度で使用でき,水,メタノール,エタノール,アルカリおよび酸に安全であるという優れた性質を有し,試験管やビーカーの密封用として使用されるほか,各種容器の密封,パイプ接続部の漏えい防止,包装用などに広く用いられている。

結晶性耐熱ガラス“ヒートロン”の開発

[写真]ヒートロンを使った製品

ヒートロンを使った製品

当社は,光学ガラスの生産技術の応用分野として,耐熱ガラスに着目した。すでに,1953年(昭和28年)ごろ,米国のコーニング社の耐熱ガラスセラミックス“パイロセラム”についての情報がもたらされていたが,“パイロセラム”が不透明であるのに対し,当社は,透明な結晶性耐熱ガラスの商品化を企図した。そして,当社独自の技術によってその開発に成功,1965年(昭和40年)5月,“ヒートロン”の商品名で発売した。

この間,1964年(昭和39年)6月,1966年(昭和41年)6月と,再度にわたって通商産業省から,それぞれ1,200万円,930万円の産業用新種透明結晶性ガラス工業化試験補助金を受け,自動管引装置を新設し,量産体制を整えた。

“ヒートロン”は,800℃の高温にも耐えられる耐熱性に加えて,さらに,透明度が高い,赤外線を良く通して熱効率が高い,急熱急冷に強い,薬品に強い,硬度が高い,などの優れた特性をもっており,この特性を生かして,ストーブのほや,フロントガラス,高温炉ののぞき窓,金属被膜抵抗器用の基板などとして幅広い分野に利用された。しかし,利用分野が広い反面,多種少量生産のため,コストは著しく割高となってしまった。

このため,用途開発と並行して製造技術の改善について研究を重ね,コスト引き下げを図ったが,残念ながら,コストの大幅低減の見通しが得られず,事業として成り立つメドがつかなかった。結局,種々の検討の後,1972年(昭和47年)3月,その製造を中止し,特許実施権およびノウハウ使用権を日本碍子株式会社に譲渡して,当社は,この事業を打ち切った。

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