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AV市場への進出

 

映像と音による情報伝達方法が発達し、視聴覚(AV)市場が形成される。すでにこの分野の関連製品を販売してきた当社は、積極的にAV市場へ参入を図っていく。そして、1970年(昭和45年)には、8mmフィルム用テレビ型プロジェクターや、OHP、スライド映写機などを順次発売する。1974年(昭和49年)に、富士映像システム株式会社を設立し、AV事業を積極的に展開する。その後、ビデオシステムの急速な普及に対応するため、1982年(昭和57年)、同社をすでに設立済みの富士マグネテープ株式会社に統合する。この間、次代の映像再生システムとして注目されたEVRシステムについて、米国のCBS社との合弁会社設立の検討をしたが、フィルムの供給のみにとどめる。

AV製品の整備と市場への展開

写真の普及に加えて,映画やテレビ,テープレコーダーなどの普及によって,これらのメディアを活用した映像と音による情報伝達の方法が急速に発達してきた。これに伴って,視聴覚分野,いわゆるAV(Audio Visualの略)の市場が形成され,拡大されてきた。

当社は,シングル-8システムをはじめ,映画用フィルム,35mm判カラーフィルム,磁気記録材料など,すでにこの分野の関連製品を発売してきたが,これらの製品をシステムとして組み合わせ,また,新たな商品の企画を進め,積極的にAV市場への参入を図った。

そして,1970年(昭和45年)10月には,自作の8mmフィルムや市販の8mmフィルムを明室でも映写できるテレビ型サウンドプロジェクター“フジックスTM40”をはじめ,オーバーヘッドプロジェクター“フジックスOHP700”,スライド映写機“フジックススライド2000TEF”を発売,その後も関連する機器の開発を進めていった。

次いで,1972年(昭和47年)6月には,スライド映写機“フジックスSP5000”を発売したが,同機は,カセットプレーヤーを内蔵し,スライドとカセットテープの同調映写ができるようにした新しいテレビ型のスライド映写機で,企業の販売促進用や社内教育用として活用された。

AVシステムの活用は,AV機器に合ったソフトウエアがあってはじめて効果があがるので,機器の開発と並行して,当社は各種ソフトの開発を進めることとした。ソフトの開発は当社の従来の業務とは異なる分野であり,これを円滑に進め,AV事業の本格的な展開を図るために,1974年(昭和49年)10月,AV関係の販売部門を独立させ,資本金5,000万円全額を出資して富士映像システム株式会社を設立した。

[写真]フジックスOHP EW-1

フジックスOHP
EW-1

[写真]フジックス SPT500

フジックス
SPT500

富士映像システム株式会社設立後の当社のAV事業は,次の三つの分野にわたって展開した。

  1. 学校教育分野
    OHPの普及に伴い,教科書出版会社と提携し,教材用として小中学校の教材のソフトを制作し,またOHPの機種整備を図った。なかでも,1980年(昭和55年)5月に発売した“フジックスOHPEW-1”は,ワンタッチで,1.5倍,2倍の部分拡大投影ができる画期的な機構で好評を博した。
  2. 8mm映画分野
    8mm映画の需要の拡大策の一環として,東映株式会社と提携して内外の名作やドキュメントなどをシリーズ化した“富士フイルム・東映8mm映画劇場”を発売し,家庭で8mm映画を鑑賞する楽しみを広げていった。
  3. 産業教育用分野
    主として販売促進用や企業内教育用にスライド映写機と35mm判カラースライドのソフトを組み合わせ,システムとして販売した。1978年(昭和53年)6月にはスクリーンとTV型の両用の投影可能な映写機“フジックスSPT5000”を,1980年(昭和55年)8月にはズームレンズ付き“フジックスAM6000”を,それぞれ発売した。

各分野とも,各種展示会等を活用するなど積極的にユーザーの開拓に努め,ソフトの受注制作活動も活発に展開した。

その間,ビデオシステムの急速な普及によってAV市場におけるソフトの制作もビデオテープによるものが急速に増加してきた。その結果,AV市場への販売も磁気記録テープの営業活動と結びつけることにより,より一層効果が発揮できる情勢となった。このため,富士映像システム株式会社の事業は,磁気記録テープの販売会社である富士マグネテープ株式会社の事業活動の一環として行なうこととし,1982年(昭和57年)5月,富士マグネテープに富士映像システムを統合した。

EVRシステムの検討

[写真]EVRシステム用フィルム(8mm幅)の拡大写真

EVRシステム用フィルム
(8mm幅)の拡大写真

テレビジョンが家庭で普及し,また視聴覚教育の普及に伴って学校教育でもテレビを利用する学習が行なわれるようになり,テレビ受像機を利用して必要な映像を必要なときに見ることができないかという要望が生まれてきた。このようなニーズに応えて,さまざまなビデオシステムが考案されたが,その一つとして,米国のCBS社は1967年(昭和42年)にEVR(Electro Video Recording)システムを発表した。このシステムは,黒白フィルムに収めた映像を特殊なプレーヤーを使用することによってテレビブラウン管上にカラー映像として再現する方式である。CBS社は日本での普及を目指し,プレーヤーの製造・販売の権利を家電メーカー数社に与えるとともに,プロセシングラボについては日本の企業と合弁会社を設立する方針で,合弁の相手として当社に打診してきた。

EVRシステムでは,マスターフィルムとして電子線で記録する超高解像力のフィルムとプリント用の高解像力フィルムを必要とする。当社は短期間でEVRシステム用のフィルムを完成させるとともに,このシステム関連の事業化についても検討を行なった。しかし,EVRシステムはテレビの録画ができないうえに,ソフトの自作にも適さないため,一般マスマーケット需要の開拓は極めて困難で事業の見通しは暗いとの判断のもとに計画を見送った。

この間,日本電子株式会社ではNHKと共同でEVR法を改良してEBR(Electron Beam Recording)法の開発を進めており,当社は同システム用のフィルムを開発して,日本電子およびNHK技術研究所に提供することも行なった。

EVR用フィルムは事業化するには至らなかったが,その開発過程で培った高密度記録写真乳剤技術や薄層べースヘの塗布技術,さらに真空中での電子線による露光やレーザー利用技術は,その後の当社の写真感光材料や現像薬品の研究に際して,カラーフィルムや黒白フィルムの解像力を測定・解析するために活用され,それらの研究開発力のアップに大きな威力を発揮した。

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