微細配線形成技術
研究の背景
現代の我々の生活は、テレビ、パソコン、携帯電話、デジカメなど、さまざまな電子機器に取り囲まれている。これらの電子機器は年々、高性能化、軽量化、薄型化がはかられているが、それを実現するためには、半導体やプリント基板、電子部品の、短小化、薄膜化、微細化が欠かせない技術である。従来、プリント基板は、エポキシ樹脂やポリイミド樹脂などの表面に銅配線を形成しているが、銅と樹脂という本来密着しにくい異種材料を密着接合するために、樹脂表面、もしくは銅表面を粗化しアンカー(投錨)効果を利用していた。しかしながら、この樹脂表面、もしくは銅表面を粗化しアンカー(投錨)効果を利用する方法では、表面に形成する凸凹が近年の配線形成微細化の要請に対して無視できないほどになってきている。
![[写真]通常のガラスエポキシFR-4基板表面](pack/images/review04_img_01.jpg)
通常のガラスエポキシFR-4基板表面
![[図]研究の背景](pack/images/review04_img_02.gif)
研究の概要
そこで我々は化学的な結合を用い、樹脂表面を凹凸化しなくても高い密着力を発現する、銅と樹脂の異種材料密着接合ができないか検討を行っている。この技術的なポイントとしては金属材料と有機材料をいかに相互作用させるかというところにあり、当社がこれまで銀塩写真で培ってきた金属表面と有機材料の分子レベルでの界面制御技術、有機材料の設計技術、無機材料の形成技術、高分子材料の物性制御技術などを用いている。また、基板の表面処理技術や電子材料としての物性評価技術なども重要なキー技術となってきている。
![[写真]Fuji法で市販絶縁膜上に粗化せず金属膜を形成した場合の銅と絶縁膜との界面形状](pack/images/review04_img_03.jpg)
Fuji法で市販絶縁膜上に粗化せず金属膜を形成した場合の銅と絶縁膜との界面形状
![[写真]Fuji法で平滑ポリイミド上にセミアディティブ法で銅パターンを形成したものの形状](pack/images/review04_img_04.jpg)
Fuji法で平滑ポリイミド上にセミアディティブ法で銅パターンを形成したものの形状
我々はこの有機材料と金属材料を結合させる技術により微細配線形成を容易にし、現代のデジタル世界を一新させる革新的プロセスの創出を目指す。



