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真空薄膜技術/微細加工技術

 

真空薄膜技術

空薄膜技術は、LCD(Liquid Crystal Display)や有機EL(ElectroLuminescence)を始めとする電子ディスプレイ用機能性フィルム、光イメージングデバイス、光学レンズ、超高密度磁気記録メディアなど、広範囲な製品分野で応用展開が期待されている技術領域である。

電子ディスプレイ分野においては、各種の高分子フィルムを基板として、反応性スパッタ法やプラズマ放電を用いた表面改質、蒸着法などにより、さまざまな機能性薄膜を高速・高効率に成膜する技術の研究開発を進めている。

一方、光イメージングデバイス分野においては、光の検出効率の大幅な向上を実現すべく、独自開発した精密な組成制御ができる多元蒸発装置を用いて光検出に有効なナノ構造多層膜を大面積にわたって均一に形成する成膜技術の研究開発を進めており、独自のデバイスの実用化に取り組んでいる。

また、次世代の超高密度磁気記録メディアや高分解能・高耐久の光学レンズの分野においても、磁気記録層、光制御層を始めとした高機能な真空薄膜の形成が必須となっており、独自のプラズマCVD法などを用いた高効率多層薄膜形成技術の研究開発を進めている。

本技術をさらに発展させるとともに流体関連技術や微細加工技術とも融合させることを検討しており、より高機能な材料、デバイスの実現を目指している。

[図1]パターンドマスターによる磁化・転写磁界の様子

【図1】パターンドマスターによる磁化・転写磁界の様子

微細加工技術

ハードディスク、光ディスクの記録密度、記録容量は増加の一途を辿っており、これに伴ってこれらの分野においてもさまざまな用途で超微細加工技術を有効活用できる。

ハードディスク分野において、磁気ヘッドを用いない磁気記録方式として「パターンドマスター磁気転写法(Patterned Master Magnetic Contact Duplication)」を検討しており、この方法を用いると超微細な凸凹を有するマスターのパターンに対応した磁化パターンを瞬時にハードディスク上に形成できる。【図2】に、このパターンドマスターを作製するためのプロセスの一例を示す。

[図2]パターンドマスター作製プロセス

【図2】パターンドマスター作製プロセス

ハードディスクの高密度化に伴って1ビット当たりの記録面積は10nm2のオーダーにまで到達しており、これに伴ってパターンドマスターの加工サイズ、精度ともに半導体先端レベルを超えるレベルが要求される。当部では、これらの加工サイズ、精度を実現するために、富士フイルムのレジスト技術を活用した微細加工技術・プロセスを研究開発している。

また、光ディスク分野においても、ブルーレーザーを用いた高密度・高容量メディアの検討を進めており、このメディアには基板への100nm級の高精度なグルーブ形成が必須となっている。このグルーブを形成するためには、基板を形成するための原盤(スタンパー)が必要であり、上記微細加工技術・プロセスをこのスタンパーにも展開している。

磁気ディスク、光ディスクともに微細加工におけるサイズの微細化、高精度化によって大きな発展が見込まれており、本技術をより広範囲な次世代型メディアに展開するとともに記録メディア以外の分野にも応用展開していく。

反応性スパッタ法

スパッタは、真空中に不活性ガス(主にArガス)を導入しながら基板とターゲット間に直流高電圧を印加し、イオン化したArをターゲットに衝突させて、はじき飛ばされたターゲット物質を基板に成膜させる。反応性スパッタ法は、Arガスと共に微量のO2・N2ガスなどを入れることにより、反応性のスパッタを行う。

プラズマCVD法

プラズマ中の気体化学反応によって薄膜を形成する成膜法。

パターンドマスター磁気転写法

マスターが転写すべき信号に対応してパターン状であることを特徴とする磁気転写法。スレーブにDC磁界を印加し一方向に初期磁化した後、マスターを重ね逆向きに磁界を印加する。

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