画像処理技術(写真・印刷分野)
デジタルイメージングにおける写真・印刷分野画像処理技術
富士フイルムは長年「映像をより鮮明に、ユーザーの望む仕上がりにする」画像処理技術の開発に取り組んできた。画像を解析して被写体や撮影状況を読み取る「シーン解析」技術、用途や目的に合った再現を実現する「画像表現」技術、富士フイルム独自の画像処理であるこれらの技術を“イメージインテリジェンス”と呼び、富士フイルム製品のみならず映像産業全体に広く展開している。
一般写真/印刷分野においては、被写体や撮影状況を解析して好ましい画像表現に変換したり、画像上の傷や赤目、ノイズ成分などを自動的に補正して、映像の価値を高める処理を行っている。
Frontier の画像処理技術
デジタルミニラボFrontierでは、アナログ時代から長年培ってきた画像設計のノウハウをデジタル画像処理技術として進化させ、高画質で付加価値の高い写真サービスを提供している【図1】。
![[図1]高画質で付加価値の高い写真サービス](pack/images/review01_img_01.gif)
【図1】高画質で付加価値の高い写真サービス
人間は自然界の景色を単純に光のエネルギー強度として感じているわけではない。景色ごとに注視する部分によって明るさや色を調整したり、脳の中で好ましい画像に再構築している。
カメラは光のエネルギー強度を正確に記録するが、そのまま再現しても印象とは異なる画像になってしまう。これを、人間が撮影時に感じた好ましい画像にすることが「画像処理」の機能。
1. 画像解析技術
写真画像をあらゆる角度から解析していろいろな画像情報を推定・抽出する技術。例として挙げると、撮影された時の照明光源・色温度・露光量・撮影デバイスなどを推定する、画像の中から肌色・顔・目などの特定対象を抽出する、画像として望ましくない赤目・傷情報を抽出する、などを高精度で実現している【図2】。
![[図2]画像情報を推定・抽出する技術](pack/images/review01_img_02.jpg)
【図2】画像情報を推定・抽出する技術
2. 画像表現技術
画像の解析結果と人間の視覚特性に基づき、撮影者の記憶、意図や思いを画像に表現する技術。画像の周波数成分に着目して白く飛んだ背景をバランス良く再現する「ハイパートーン技術」【図3】、画像のエッジ部と平坦部に着目してノイズを抑制しながらシャープ感を高める「ハイパーシャープネス技術」【図4】、分光吸収の違いを利用して、フィルム上のゴミや傷を補正する「自動ゴミ・傷消し技術」などを開発し、搭載している。
![[図3]ハイパートン技術](pack/images/review01_img_03.jpg)
【図3】ハイパートン技術
![[図4]ハイパーシャープネス技術](pack/images/review01_img_04.gif)
【図4】ハイパーシャープネス技術
写真・印刷分野における画像処理技術の展望
デジタル画像の世界は、デジタルカメラ、携帯電話、ディスプレイ、各種プリンタといった装置の多様化と、写真・印刷などの映像分野の融合が加速している。その中では富士フイルム独自のオートセットアップ技術(各画像データの条件を揃える)やカラーマネージメント技術(各装置の色特性の違いを補正する)などがさらに重要な役割を果たすようになる。また新たな映像文化の開拓を目指して、心に訴える画像表現技術、インテリジェントな画像認識などの新規画像技術の開発にチャレンジしている。
ハイパートン技術
アナログ写真の覆い焼き機能に相当。表現濃度レンジの圧縮により、背景がハイライトでとんでいる時でも主要部と背景を同時にきれいに仕上げることができる。
ハイパーシャープネス技術
画像情報の周波数帯域によって、エッジ成分と粒状などのノイズ成分を分離して画像処理する技術。ネガなどの粒状性を抑制しながら画像全体のシャープネスを上げることができる。



