多様な写真の楽しみ方の提供 ~フォトブック作成システムの開発
開発の背景
富士フイルムでは、フォトイメージング事業において写真店/量販店内のプリントシステムやオンラインプリントシステムを開発し世界各国の市場へサービス提供している。近年では「フォトブック」というオリジナル写真集をはじめとした付加価値商品を作成出来るサービスが注目を集めており、富士フイルムは国内市場向けの「FUJIFILMネットプリントサービス」などで積極的に対応している。
世界各国共通のシステムプラットフォームを自社開発
富士フイルムはオンラインプリントサービスを世界各国の数十のサービスブランド(他社提携事業者含む)で提供している。これら多数のブランドでサービスを提供するためにシステムに要求される一つの条件として、ブランドごとに異なる画面デザインの要求に柔軟かつ迅速に対応出来ることが挙げられる。また、お客様に対するサービス差別化のためには富士フイルムならではの機能も必要である。こうした要求に対し、我々はドイツのグループ会社と共に共通システムプラットフォームを開発、強化することで応えている。
![[図1]3D商品プレビュー](pack/images/review09_img_01.jpg)
【図1】3D商品プレビュー
この共通プラットフォームは、富士フイルム独自の技術とオープン技術を組み合わせることで高い価値を生み出している。具体的には、写真のシーン解析結果に基づく画像補正機能(Image IntelligenceTM)やフォトブックの自動レイアウト機能といった独自機能と、オープン技術を活用した3D CGによるリアルな商品プレビュー機能(図1)である。画像工学や人間工学に基づくこれら機能によって超高画質と使い易い操作性を両立し、市場の高い評価を得ている。またスピーディなサービス展開を支える仕組みとしては、言語や通貨をはじめとする国際化対応、決済処理やストレージなどに関する外部システム連携機能のほか、ブランドごとに異なる画面を実現する動的画面構築フレームワークがある(図2)。
グローバル展開への要、動的画面構築フレームワーク
このフレームワークでは、ユーザークライアントからのリクエスト内容に応じて出力画面及びその構築に必要なリソース(画面部品や画像)が、独自開発した使用リソース決定エンジンにて決定され、さらに結果を、独自開発した画面構築エンジンで表示画面に組み上げる。画面部品はその一部を別の部品で置換したり、拡張したりすることで再利用が出来るように設計されている。この仕組みにより、サービス提供先に応じた画面カスタマイズがロジックに手を入れることなく画面部品とその組合せパターンの追加のみで実現でき、開発期間の短縮やメンテナンス性の向上につながっている。
![[図2]画面構築フレームワーク](pack/images/review09_img_02.jpg)
【図2】画面構築フレームワーク
将来に向けての取り組み
今後の販路拡大に向けて、我々はゲーム機やモバイル端末などPC以外へのサービス提供にも取り組んでいる。また、お客様が「より簡単に素敵なフォトブックを作成出来る」サービスを目指して、クライアントアプリ同等の操作性をWebで実現する技術や、画像の選択からフォトブックのデザインまで幅広くアシストする技術も研究開発を進めている。



