ニュースリリース

ニュースリリースの内容は発表時のものです。最新情報と異なる場合(生産・販売の終了、仕様・価格の変更、組織・連絡先変更等)がありますのでご了承ください。富士フイルム株式会社 役員氏名の正式表記は、【富士フイルムについて | 役員一覧】をご覧ください。
役員一覧
最先端の材料技術とヘッド技術を組み合わせて、インクジェット事業を強化
富士フイルム 産業用インクジェットプリンター用ヘッドのトップメーカー
米国Dimatix(ディマティックス)社を買収


平成18年6月13日
富士写真フイルム株式会社

 富士写真フイルム株式会社(社長:古森 重隆、以下富士フイルム)は、産業用インクジェットプリンター用ヘッドのトップメーカーであるDimatix, Inc.(本社:米国カリフォルニア州、以下ディマティックス社)を買収することを決定し、このほど買収契約を締結いたしました。買収の手続き完了は平成18年7月を見込んでおり、本買収により富士フイルムはディマティックス社を100%子会社として新たにスタートさせます。

 ディマティックス社は、大型ポスター、ラベル・パッケージなどの印刷用途で活用が拡大している産業用インクジェットプリンター用ヘッドの研究開発・製造・販売を世界レベルで展開しており、プリンターメーカーなど様々なユーザーに対してヘッド及びアフターサービスを提供しています。MEMS*1方式による高品質で耐久性に優れた最先端のピエゾ方式ヘッド*2を開発するなど、その高い技術力・品質・サービスにより世界でもトップクラスのシェアを確保しています。
ディマティックス社は今後とも、高品質で信頼性の高いヘッドを開発し供給を続けることで、プリンタメーカーを始めとするユーザーの皆様との良好な協力関係を維持してまいります。

 富士フイルムは、平成17年2月に産業用インクジェットプリンター用UVインクでトップシェアをもつ英国Sericol Group Limited(セリコール社)、平成18年2月にインクジェットプリンター用インク染料のトップメーカーである英国Avecia Inkjet Limited(アビシア社)を買収し、インクジェットプリンター用インクの事業を拡大するとともに、銀塩写真・印刷・医療用フィルムなどの研究開発で培ってきた高度な材料開発技術・合成技術の応用による最先端のインク技術の開発を進めています。ディマティックス社の持つ最先端のヘッド技術と、富士フイルムグループが有する高度なインク技術を融合させ、他の追随を許さない高品質画像出力や、様々な新素材への画像出力を実現し、産業用インクジェットビジネスの事業拡大を図ります。

 富士フイルムは、「新たな成長戦略」を基本戦略に掲げ、設備投資や研究開発の大幅強化と共に、積極的なM&Aの展開による新たな事業拡大を進めており、今回の買収もこうした成長戦略の一環です。

 
*1 
MEMS
Micro Electro Mechanical Systems(微小電気機械システム) の略称で、シリコン基板などの上にマイクロメートルオーダーの電子・機械構造を3次元的に作り込む技術、および製造した部品の総称。この技術をインクジェットヘッドに適用することで、高精度のインク吐出ノズルなどを高精度かつ高密度に配置でき、機械的にも化学的にも安定なインクジェットヘッドを作ることができる。 
 
*2 
ピエゾ方式ヘッド
電圧をかけることにより機械的に変形するピエゾ素子(圧電素子)でインクを貯めた圧力室を変形させインクを吐出させる方式のインクジェットヘッド。吐出時にインクに高熱がかからないので多様なインクを飛ばすことができ、産業用途に最適の方式。 

<ディマティックス社の概要>

創業   : 1984年
売上高 : 約90億円(2005年12月期)
人員   : 約300名(2006年5月末)
拠点   : 米国カリフォルニア州サンタクララ(本社、研究開発)
       米国ニューハンプシャー州レバノン(製造、販売、カスタマーサービス)



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報道関係  コーポレートコミュニケーション部 広報部
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