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ニュースリリース

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メッシュコラーゲン(IV型コラーゲン)の細胞賦活効果を発見

世界で初めて(*1)メッシュコラーゲン(*2)基底膜層を持つ新たな皮膚モデルの開発に成功

2012年6月5日

富士フイルム株式会社

富士フイルム株式会社(社長:古森 重隆)は、肌の基底膜層に存在するメッシュコラーゲン(*2)が正常な状態だと、肌の表皮細胞が増殖して表皮層が厚くなることを見いだしました。(図1)この結果から、メッシュコラーゲンを正常な状態に維持することで、加齢による肌の厚みの低下で生じるハリ、弾力の減少を防ぐことが期待されます。

さらに、当社は東京大学 阿部啓子名誉教授/特任教授との共同研究により、メッシュコラーゲンが、皮膚細胞の増殖に関わる遺伝子の発現を促し、表皮細胞の増殖を促進していることを明らかにしました。(図2)

これらの研究の成果は、東京農工大学 西山敏夫教授との共同研究により、従来開発が困難とされていたメッシュコラーゲンを用いた生体の構成により近い三次元皮膚モデルの開発に世界で初めて成功したことで得られたものです。

本研究成果を本日開催のILSI JAPAN(特定非営利活動法人 国際生命科学研究機構)主催の「機能性食品ゲノミクス」シンポジウム「“食と健康”をめざす統合食品科学のニューフロンティア」にて発表します。

【 図1 メッシュコラーゲンによる表皮層の厚みへの影響 (14日間培養後の表皮厚比較) 】

[図] メッシュコラーゲンによる表皮層の厚みへの影響(14日間培養後の表皮厚比較)

当社は、写真感光材料の研究開発で長年にわたり蓄積してきた、写真フィルムの主成分であるコラーゲンの機能を解明する独自のコラーゲン研究などのコア技術をベースに、ヘルスケア事業に参入しました。今回の研究成果を、加齢や紫外線による光老化などで進むメッシュコラーゲンの分解を抑制し、積極的に産生を促進する成分の開発に応用し、化粧品開発を進めていきます。

*1 2012年5月末現在。当社調べ

*2 メッシュ状の構造が形成可能な非変性のIV型コラーゲンのこと。真皮を構成しているI型コラーゲンと異なり、IV型コラーゲンは皮膚の表皮と真皮の間にある基底膜を構成する特殊なコラーゲンの1つ。

研究の背景

加齢により、肌はだんだん薄くなり、ハリ、弾力が失われます。この肌が薄くなる原因の1つとして、メッシュコラーゲン基底膜層の劣化が可能性として挙げられていました。メッシュコラーゲンは、メッシュ状という特殊な形状かつ基底膜層という限られた場所にしか存在しない微量なコラーゲンであることから、機能と構造を維持したまま抽出することは困難であり、メッシュコラーゲンを用いた生体の構成により近い三次元皮膚モデルは開発されていませんでした。そのため、皮膚における基底膜層の詳細な役割や周囲の細胞への影響についてはあまり研究が進んでいませんでした。

従来の三次元皮膚モデル

三次元皮膚モデルとは、生体皮膚を模して、細胞とコラーゲンなどで立体的な構造を作ったものです。従来は、I型コラーゲンのゲル中に線維芽細胞を埋め込んだ真皮モデルの上で表皮細胞を培養することで、真皮/表皮を重ねたモデルを作っていました。しかしこのモデルは生体とは異なり基底膜層が無く、肌の機能を研究するためには不十分なものでした。

当社開発の三次元皮膚モデル

当社は基底膜層に存在し、特殊な構造を持つメッシュコラーゲンを、その構造と機能を維持したまま抽出・再構築する独自の技術を新たに開発しました。さらに東京農工大学 西山敏夫教授との共同研究により、このメッシュコラーゲンを用いて、従来開発が困難とされていた、生体の構成により近い三次元皮膚モデルの開発に世界で初めて成功しました。(図3)

研究の成果

1. メッシュコラーゲン基底膜層が正常な状態だと表皮層が厚くなることを見いだした。
メッシュコラーゲンを持つ三次元皮膚モデルを14日間培養したところ、メッシュコラーゲンを持たない従来の皮膚モデルと比較し、表皮層の厚みが2倍以上になることがわかりました。(図1)
2. メッシュコラーゲンの細胞賦活メカニズムを遺伝子発現レベルで確認。
増殖した表皮細胞からRNA(遺伝子発現情報)を抽出し、DNAマイクロアレイ(*3)解析をおこなった結果、メッシュコラーゲン上にある表皮細胞では細胞の増殖周期を制御する「セルサイクル(*4)」に関与する一群の遺伝子発現上昇が見られました。とくに「セルサイクルエンジン(*5)」の構成成分であるCyclinA2やCyclinB1の発現が顕著に上昇していることを明らかにしました。(図2) この結果から、表皮細胞がメッシュコラーゲンに触れることによって、セルサイクルに関わる一連の遺伝子が発現し、表皮細胞に情報が伝わって細胞が増殖し始めると考えられます。

【 図2 メッシュコラーゲンによる表皮細胞の遺伝子発現変化 】

[図] メッシュコラーゲンによる表皮細胞の遺伝子発現変化

【 図3 メッシュコラーゲン基底膜層を有する三次元皮膚モデルの作り方 (従来皮膚モデルとの比較) 】

[図] メッシュコラーゲン基底膜層を有する三次元皮膚モデルの作り方 (従来皮膚モデルとの比較)

*3 小さな基板上に数千個から数万個のDNAを高密度に配置した器具を用いて分析する手法。多くの遺伝子の発現量を一度に網羅的に解析できる。

*4 1つの細胞が分裂を行い、新しい2つの細胞に増殖するまでの一連のシステム。GI期→DNA複製期(S期)→G2期→分裂期(M期)のそれぞれの「期」を総称して細胞周期(セルサイクル)と呼ばれている。それぞれの「期」は複数のたんぱく質の活性化や分解により厳密に制御されている。

*5 セルサイクルの「期」をすすめるために必須なタンパク質。

本件に関するお問い合わせは、下記にお願いいたします。

  • お客さま ライフサイエンス事業部 営業部 ヘルスケアグループ
  • TEL 03-6271-2252
  • 報道関係 広報部
  • TEL 03-6271-2000
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記事の内容は発表時のものです。最新情報と異なる場合(生産・販売の終了、仕様・価格の変更、組織・連絡先変更等)がありますのでご了承ください。

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