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ニュースリリース

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テーラーメイド型がんペプチドワクチン「ITK-1」の前立腺がん患者を対象とする
国内第III 相臨床試験開始について

2013年7月3日

富士フイルム株式会社

富士フイルム株式会社(社長:中嶋 成博)は、個々の患者に最適なペプチド(*1)を組み合わせて投与するテーラーメイド型がんペプチドワクチン「ITK-1」の前立腺がん患者を対象とする国内第III相臨床試験の治験届(*2)を6月に提出しましたのでお知らせいたします。8月中に最初の患者へ投与することを目標に、今後、治験準備を進めていきます。

がんの一般的な治療法には、抗がん剤投与、外科手術、放射線照射がありますが、近年、これらに次ぐ第4の治療法として「がん免疫(ワクチン)療法」が注目されています。「がん免疫(ワクチン)療法」は、がん細胞のみが特異的に持っているペプチドなどを抗原(*3)として投与することにより、生体の持つ免疫機能を高め、がん細胞を死滅させる治療法です。抗がん剤投与や放射線照射と比べて副作用が少なく、延命効果も期待できることから、現在、がんワクチンの研究開発が活発化しています。

今回、国内第III相臨床試験をスタートさせる「ITK-1」は、従来の1種類のペプチドを投与するワクチンとは異なり、多くのがんで発現しているペプチド12種の中から、血液検査により患者に最も適したペプチドを選択し組み合わせて投与する、テーラーメイド型のがんワクチンです。患者がすでに持っているがん細胞に対する免疫機能を特異的に刺激することで、迅速に免疫機能を活性化させ、さらに病状が悪化する前にがん細胞を死滅させることができることから、従来のがんワクチンを上回る効果が期待されています。今後、日本の男性の中で、胃がん、肺がんに続いて罹患数が多く、毎年急増している前立線がんの患者を対象に、国内第III相臨床試験を進めていく計画です。

「ITK-1」は、久留米大学医学部 伊東教授らが開発したがんワクチンで、久留米大学発のバイオベンチャーである株式会社グリーンペプタイドが第I相臨床試験を実施した後、平成23年に富士フイルムが同社から導入したものです。すでに久留米大学を中心として実施された臨床研究では、去勢抵抗性ドセタキセル治療抵抗性前立腺がん(*4)に対して高い効果を確認できています。

また「ITK-1」は、独立行政法人科学技術振興機構の研究成果最適展開支援プログラム(A-STEP)にも採択されています。

富士フイルムは、平成20年に、富山化学工業の買収を機に医薬品事業へ本格参入しました。その後、自社でも新薬候補を研究・開発する組織を整備するなど、画期的な医薬品の研究・開発、生産プロセスの創出に取り組んでいます。今後、アンメットメディカルニーズが高い「がん」を重点領域ととらえ、研究・開発を積極的に推進して事業展開を図るとともに、革新的な医薬品の提供を通じて世界の医療の発展に貢献していきます。

*1 10個程度のアミノ酸が繋がったタンパク質の断片。がん細胞の表面には特有のたんぱく質が存在しているが、その断片であるペプチドを免疫活性化しやすいようにして使用している。

*2 臨床試験の実施は、株式会社グリーンペプタイドに委託。

*3 がんや感染症から人体を守る免疫反応を引き起こす性質を持つ物質の総称。体内に抗原が侵入すると、キラーT細胞と呼ばれる細胞が誘導されたり、抗体と呼ばれる物質が作られ、がん細胞や病原体を排除しようとする。

*4 前立腺癌は、その大部分が男性ホルモンであるアンドロゲンに依存して増殖することから、アンドロゲンを除去する内分泌療法や除睾手術が有効であるが、半数以上が5年以内に再燃し「去勢抵抗性前立腺がん」となる。「去勢抵抗性前立腺がん」に対しては化学療法、特に最近では、去勢抵抗性前立腺がんに対して適応を取得した「ドセタキセル」という化学療法剤が広く使われるようになっている。しかし、一定の延命効果は期待されるものの、治療効果が一次的にとどまり、最終的には治療効果がなくなる。この状態の前立腺がんを「去勢抵抗性ドセタキセル治療抵抗性前立腺がん」という。

本件に関するお問い合わせは、下記にお願いいたします。

  • 報道関係 コーポレートコミュニケーション部
  • TEL 03-6271-2000
  • そのほかのお問い合わせ 医薬品事業部
  • TEL 03-6271-2171
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記事の内容は発表時のものです。最新情報と異なる場合(生産・販売の終了、仕様・価格の変更、組織・連絡先変更等)がありますのでご了承ください。

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