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ニュースリリース

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従来比約62倍(*1)となる154TBの大容量データカートリッジの量産が可能に!
塗布型磁気テープにおいて
世界最高(*2)面記録密度85.9Gbpsi(*3)でのデータ記録・再生を実証

2014年5月20日

富士フイルム株式会社

富士フイルム株式会社(社長:中嶋 成博)は、IBMと共同で、独自技術により記録密度を飛躍的に向上させた、「バリウムフェライト(BaFe)磁性体」採用の磁気テープの実走行試験を行い、塗布型磁気テープにおいて世界最高の面記録密度85.9Gbpsiでのデータ記録・再生を実証しました(*4)。これは、1巻あたりの記録容量が、「LTO(*5)Ultrium6データカートリッジ」比で約62倍となる非圧縮記録容量154TB(テラバイト(*6))データカートリッジの実現に大きく近づく画期的なものです。富士フイルムは、今回の試験で用いた磁気テープを従来の塗布設備で生産しており、実用化にあたって既存設備の応用が見込めることから、量産化の可能性も視野に入れています。

デジタルデバイスの大容量化や映像の高精細化に伴い、データ容量が爆発的に増加しており、全世界のデータ容量は2020年にも40ゼタバイト(*7)に達すると見られています。同時に、大容量データを安価に長期的に保管したいというニーズも高まっています。コンピューター用磁気テープはハードディスクドライブ(HDD)に比べて長期保存性、信頼性、コスト面に優れており、アーカイブ市場の拡大を背景に、今後も世界中でさらなる需要増が期待されています。

ベースフィルムの上に磁性体を塗布して生産する「塗布型磁気テープ」は、ほかの生産方式のテープに比べて生産性が高く、現在、コンピューター用磁気テープの主流となっています。磁気テープの記録容量を大きくするためには、ベースフィルムの上に塗布する磁性粒子を、より小さく形成することが必要です。当社は、従来磁性体の主流として使われてきた「メタル」磁性体に対し、微粒子化しても高い保磁力を有し、低ノイズで周波数特性・長期保存性に優れた「BaFe」磁性体を他社に先駆けて開発。これまで、エンタープライズ分野では「IBM3592データカートリッジ(*8)(4TB(*9))」などに、ミッドレンジ分野では「FUJIFIILM LTO Ultrium6データカートリッジ」(2.5TB(*9))にBaFe磁性体を採用し、大容量磁気テープを提供してきました。

今回、富士フイルムは、独自の塗布型磁気テープ技術「NANOCUBIC技術(*10)」をさらに進化させてBaFe磁性体採用の磁気テープの記録密度を飛躍的に向上させ、面記録密度85.9Gbpsiでのデータの記録・再生を実現しました。これは、データの記録・再生が可能な塗布型の磁気テープとして、世界最高(*2)の面記録密度です。

テープの記録密度を向上させるためには、「BaFe」磁性体を均一に微粒子化する必要があります。しかし、磁性体は微粒子化するほど熱安定性が劣化して、周囲の温度や磁力の影響を受けやすい不安定な状態になり、データの保存性が低下してしまいます。そこで当社は独自の微粒子化技術を開発し、「BaFe」磁性体を微粒子化しながら、同時に熱安定性の劣化を抑制することに成功しました。また、微粒子化した「BaFe」磁性体を均一に分散する高分散技術と、厚みムラのない薄層磁性層を形成する均一薄膜塗布技術をさらに進化させ、テープ表面の形状を精密に制御し、超平滑面と高い再生出力、高品質な再生信号を達成しました。さらに、垂直配向技術を用いて「BaFe」磁性体をナノオーダーでコントロールして垂直方向に配向させ、広範囲の記録周波数領域で高品質な再生信号を実現しました。

これらの画期的な技術で開発した磁気テープを、IBMが開発した「高性能記録ヘッド(*11)」、「新サーボコントロール技術(*12)」、「新信号処理技術(*13)」と組み合わせることで、85.9Gbpsiという面記録密度を実証。154TBの大容量データカートリッジの実現に大きく近づきました。

歴史的な文献や未来の発展につながる研究成果の記録など、あらゆるデータは人類の大切な資産であるという考えのもと、富士フイルムは、今後も世界シェアNo.1(*14)のコンピューター用磁気テープメーカーとして、お客さまのニーズと信頼におこたえする高性能・高品質のメディアを開発・提供し、世の中の社会課題の解決に取り組んでいきます。

<今回の成果に貢献した富士フイルムの技術>

(1)微粒子化技術
  • 「BaFe」磁性体の微粒子化のための独自の新規合成手法を採用。BaFe磁性体を、メタル磁性体体積の約1/2に相当する1600nm3にまで微粒子化すると同時に、保磁力を高めることで微粒子化に伴う熱安定性の劣化を抑制。
  • 微粒子化に伴う粒子体積、磁気特性のばらつきを抑制し、均一な大きさ、磁気特性を持つ磁性体を安定的に生成可能。
(2)均一薄層塗布技術
  • 厚みムラのない均一な超平滑薄層磁性層の塗布を実現し、高い信号ノイズ比と高い周波数特性を実現。
(3)高分散技術
  • 超微粒子化された磁性体を新規分散プロセスの採用により均一に分離。新規分散剤を採用することで分離した磁性体同士の凝集の防止。微粒子化に伴い分散しにくくなる超微粒子化された磁性体を均一に分散させることに成功。
(4)垂直配向技術
  • 微粒子化に伴い、より緻密な制御技術を要する「BaFe」磁性体の粒子配列を、ナノオーダーでコントロールすることにより、高い垂直配向性を実現。
  • 磁性体を垂直方向に配向することで、「BaFe」磁性体の特徴である結晶磁気異方性(*15)を活かした高い信号ノイズ比と高い周波数特性を実現。

*1 LTO Ultrium6データカートリッジ(非圧縮容量:2.5TB)と比較した場合。

*2 平成26年5月20日発表時点。

*3 面記録密度を表す単位であり、Giga bits per square inchの略。

*4 IBMチューリッヒ研究所で行った実証実験にもとづく。

*5 Linear Tape-Open、LTO、LTOロゴ、UltriumおよびUltriumロゴは、HP社、IBM社およびQuantum社の米国およびそのほかの国における登録商標です。

*6 1TB(1テラバイト=1000GB)は10の12乗バイト。DVD約200枚に相当。

*7 1ZB(1ゼタバイト=1,000,000,000,000GB)は10の21乗バイト。DVD約2,000億枚に相当。

*8 JC/JYカートリッジ

*9 非圧縮時

*10 NANOCUBIC(ナノキュービック)技術:
高密度の磁気記録を実現する富士フイルム独自のナノ薄層塗布型磁気テープ技術。
高密度デジタル記録には記録層の薄層化が必要であり、ナノキュービック技術は、サブミクロンレベルの薄層メタル塗布の当社「ATOMM技術」に比べて、さらに一桁薄いナノオーダー(ナノは10億分の1)の超薄層塗布(ナノ・コーティング)を実現。ナノ・コーティング技術に加えて、数十nmレベルの微粒子である「バリウムフェライト板状磁性体」を開発し(ナノ・パーティクル技術)、微粒子磁性体を均一に分散させる新規分散材料と分散プロセスを開発(ナノ・ディスパーション技術)。ナノキュービック技術を採用することで、低ノイズで保存性にも優れた大容量テープカートリッジが実現可能。

*11 高い記録磁場を発生させることができる記録ヘッド。保磁力の高い磁性体は周囲の磁力の影響を受けにくいため、記録に高い磁力が必要になるが、そうした保磁力の高い磁性体を用いた媒体にもデータ記録が可能。

*12 ナノスケール精度のヘッド・ポジショニングを実現し、第6世代LTOフォーマットと比較して27倍のトラック密度増加を可能にする 先進サーボ制御技術。

*13 90ナノメートル幅のGMR読み取りヘッドを採用して信頼性の高いデータ読み取りを可能にするデータ・チャネルの革新的な信号処理アルゴリズム。

*14 生産者シェア(当社調べ)

*15 磁界を結晶のどの方位に加えるかで磁化が変化する性質で、BaFeの場合は六角板状結晶の板面に対して、垂直方向に磁界を加えることで、最も磁化されやすい。

本件に関するお問い合わせは、下記にお願いいたします。

  • お客さま 富士フイルム株式会社 記録メディア事業部
  • TEL 03-6271-2081
  • 報道関係 富士フイルム株式会社 コーポレートコミュニケーション部
  • TEL 03-6271-2000
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記事の内容は発表時のものです。最新情報と異なる場合(生産・販売の終了、仕様・価格の変更、組織・連絡先変更等)がありますのでご了承ください。

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