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ニュースリリース

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半導体製造用ネガ型有機溶剤現像リソグラフィープロセスの開発で
第63回(平成26年度)日本化学会「化学技術賞」を受賞

2015年3月30日

富士フイルム株式会社

富士フイルム株式会社(社長:中嶋 成博)は、公益社団法人日本化学会(会長:榊原 定征)の平成26年度各賞表彰において、半導体製造用ネガ型有機溶剤現像リソグラフィープロセス(NTI(*1)プロセス)の開発に関する功績で第63回化学技術賞を受賞いたしました。化学技術賞は、日本の化学工業の技術に関して特に顕著な業績のあった者に贈られる賞です。
受賞内容は以下のとおりです。

〔受賞者〕

後藤 孝浩 富士フイルム株式会社 R&D統括本部 エレクトロニクスマテリアルズ研究所 所長
西山 文之 富士フイルム株式会社 R&D統括本部 エレクトロニクスマテリアルズ研究所 研究部長
漢那 慎一 富士フイルム株式会社 R&D統括本部 フラットパネルディスプレイ研究所 研究マネージャー
椿 英明 富士フイルム株式会社 R&D統括本部 エレクトロニクスマテリアルズ研究所 研究員
白川 三千紘 富士フイルム株式会社 R&D統括本部 エレクトロニクスマテリアルズ研究所 研究員

〔開発の背景〕

スマートフォンやタブレット端末に代表される電子製品の目覚しい進歩を支える半導体素子の高性能化には、微細な回路パターンを形成するフォトリソグラフィー技術の進歩が不可欠です。これまで、露光装置光源を短波長化することで回路パターンの微細化が進められてきましたが、次世代の微細化を担うと期待されているEUV(Extreme ultraviolet:極端紫外線)露光装置の導入が大幅に遅れており、現在主流のArF露光装置でのさらなる微細化を可能とする新しいパターニングプロセスが望まれていました。

〔開発技術の概要〕

今回の受賞は、ArF露光装置での微細化の限界を超えた革新的なNTIプロセスに関するものです。

フォトリソグラフィーでは、あらかじめパターンが切り抜かれたマスクを通してフォトレジスト(*2)膜上にレーザー光を照射します。より微細なパターンを形成するためには、マスクの開口部を狭くする必要がありますが、開口部の寸法が露光波長よりも小さくなると十分な光強度が得られず、パターンを形成できなくなります。そのため、従来のポジ型(*3)プロセスでは露光光源を短波長化することが求められてきました。一方、ネガ型(*4)プロセスは、マスクの遮光部を小さくすることがパターンの微細化につながるため、光が照射される開口部を大きく設計することができます。しかし、従来のネガ型プロセスでは、現像時にレジスト膜が膨張するため高いパターニング精度が得られず、次世代の微細化には適しませんでした。

富士フイルムは、レジストではなく現像液の極性を反転することでネガパターンを形成するという逆転の発想で、独自のレジストおよび有機溶剤現像液を開発。現像時のレジスト膜の膨潤を大幅に抑制し、パターニング精度を飛躍的に向上させました。

*1 Negative Tone Imagingの略。

*2 露光により光化学反応を起こし、現像液への溶解性が露光部と未露光部で変化する、半導体製造の微細加工に使用する感光性材料。

*3 フォトレジストの露光部分が現像液に溶解して洗い流され、未露光部分が基板上に残る方式。

*4 フォトレジストの未露光部分が現像液に溶解して洗い流され、露光部分が基板上に残る方式。

〔社会・環境への貢献〕

NTIプロセスは、従来のパターニングプロセスでは難しかった20nm世代以降の微細化を可能としました。これにより、次世代の微細化を担う新たな標準プロセスとして、多くの大手半導体メーカーが採用し始めており、業界の新たなスタンダードとして注目を集めています。半導体の微細化は、1チップあたりの製造コストの削減、および、製造された半導体の駆動電力削減において重要であり、スマートデバイスの省エネルギー化にも貢献します。また、従来のポジ型プロセスでは、現像液として医薬用外毒物であるテトラメチルアンモニウムヒドライド(TMAH)水溶液が使用されていましたが、本プロセスではTMAH水溶液を使用しないという点で健康面、安全面での負荷低減にも寄与しており、省エネルギー化への貢献と合わせグリーン・サスティナブルな技術です。

富士フイルムは、フォトリソグラフィーのプロフェッショナル集団として、高性能・高品質の材料を開発・提供し、社会課題の解決や人々の快適な生活の実現に寄与します。

[画像]

本件に関するお問い合わせは、下記にお願いいたします。

  • コーポレートコミュニケーション部
  • TEL 03-6271-2000
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記事の内容は発表時のものです。最新情報と異なる場合(生産・販売の終了、仕様・価格の変更、組織・連絡先変更等)がありますのでご了承ください。

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