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『好き』を大事に。 感じたそのままを撮ろう
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頭で考えてたら、気持ちのスピードに間に合わない

雑誌の表紙、CDジャケット、広告ポスター…。ひとたび街に出れば、氏撮影による写真を見ないわけにはいかないと言って過言ではない。被写体の魅力をさらに引き出し、輝かせることのできるフォトグラファーとして今一番に名前が挙がるのが、今回ご登場いただく平間至さん。

まるで笑い声が聞こえてくるような楽しげな雰囲気。穏やかでリラックスした表情、ポーズ。プライベートフォトに思えるほどの自然さは、見る側をその場面へと一気に連れていき、何か秘密を共有したような気分にすらさせる。どんな魔法を使えば、こんな写真が撮れるのだろう?

「別に何も特別なことはしないですよ。盛り上がって楽しい場面を撮れば楽しい写真になる、かっこいい人を撮れば、それだけでかっこいい写真になるもんです。むしろ自分の写真でなんとかしようと思うなんて、おこがましいというか」

「ただ、言えることは。もし笑顔の写真を撮りたいなら、撮るほうの自分も笑っていないと駄目だってこと。しかめっ面の人に“はい、笑ってください”って言われたって、困っちゃうだけでしょう?」

こんなエピソードがある。昨年、俳優のオーランド・ブルーム来日時のこと。許された撮影時間は、たったの5分。大勢の人が行き来するざわついたホテルのスイートルームの中で、平間さんは圧巻のポートレイトを撮り収めた。

「僕の隣で担当の人がストップウォッチで計ってるんですよ。5分じゃ自己紹介すらできやしない。でも実際のところ、言葉や撮影時間はあまり関係無いのかもしれないな。こっちから相手に要求した表情やポーズは、どうしてもどこかやらせている感じが出てしまうものだし…。この時は、ちょっとしたアクセントになればとハーモニカを持参したのも良かったですね。彼がそれを手に持ったり、口元に持っていったり…。さりげない仕草が、そのまま彼らしい表情やポーズになった」

「カメラを持って何かを撮ろう撮ろうと頭で考えてちゃ、気持ちのスピードにはもう間に合わないんです。相手にはただそこにいてもらうだけでいい、その魅力的な姿を撮りたいという気持ちのままに、自分がいかにその相手とシンクロするか。大事なことはそれだけです。」





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(C)Itaru Hirama
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