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| 幸福な気持ちがじんわりとこみ上げてくる。 野口里佳さんの個展が4月24日から、原美術館ではじまっている。 今回の個展では、初期の代表作「潜る人」、近作「ロケットの丘」などのほか、新作が発表される。野口さんの作品を気持ちのよい空間で観ることができる絶好の機会といえるだろう。今回はその準備の忙しいなか、これまでの作品について話を伺うことができた。 最初に作品のテーマについて聞いてみる。 野口さんの作品には、人を惹き付ける不思議なタイトルがいつもつけられているので、どのようなメッセージがこめられているのか聞いてみたかった。 「テーマは決めているときもあるし、前のテーマに連鎖して自然に決まってくることもあります。はじまりは、知りたいという気持ち。でも正解を見つけたいわけではありません」 好奇心やイマジネーションの果てにあるものは何なのか。 その謎を解きたいようでもあるし、わからないまま心に留めておきたいようでもある。 野口さんの視点は、対象とカメラの距離が遠くでも、近くでも、地球のヒトが撮ったものとは思えないくらい客観的。それなのに、私たちと私たちの住む宇宙とのパーソナルな繋がりに気づかせてくれる。写真を見ていると、体の中心で眠っていたエネルギーが熱を帯び、希望や幸福な気持ちがじんわりこみあげてくるのだ。 「・・・たぶんそれは、私のなかできちんと生きていこうという覚悟があって、それが作品につながっているからだと思います。」 作品の中できらめく光の粒に、よどみない野口さんだけの宇宙を見ることができる。 けれど作品を実際に見ればわかるように、それは決して閉ざされたものではない。きらきらした美しい何かが確実に私たちの現実のなかに存在することを教えてくれたのだ。 「見に来てくれた人の中に、必ず私の作品を必要とする人がいると信じて、作品を発表しています。結局はそれが生きているということの確認だと思います。」 気持ちのよい仕事ができるところならば、地球の果てまでもいってしまうだろう。そんなエネルギーに満ち溢れた野口さんの姿に自分もまた勇気づけられるのだ。 野口さんは、6月に英・バーミンガム、アイコンギャラリーでも個展が開催される。同ギャラリーと、今回の原美術館共同でのカタログも発売される予定。 文:堀川登紀子 <プロフィール> 野口里佳(のぐち・りか)/ 1971年埼玉県大宮市(現・さいたま市)生まれ。1994年日本大学芸術学部写真 学科卒業後、1995年同大学大学院中退。1996年東京都日の出町アーティスト イン レジデンスに参加。1998年ACC(アジアン カルチュラル カウンシ ル)の個人フェローシップによりニューヨークに滞在。1999年、2000年ライク スアカデミー(アムステルダム)にゲストアーティストとして招聘される。 会期:2004年4月24日(土)〜7月25日(日) 主催:原美術館 開館時間:11時〜17時 ※入館時間は閉館の30分前まで。5月3日(祝)を除く水曜日は20時まで開館/月曜休 (ただし5月3日、7月19日、20日は開館) 入館料:一般1000円、大高生700円、小中生500円 詳しい情報は >> 原美術館サイト http://www.haramuseum.or.jp ※日曜、祝日に、学芸員によるギャラリーガイドあり。 自由参加(14時30分〜15時頃) |
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