紀伊半島南部に位置する熊野は、辺境を 意味する「隅（くま）」が語源とされます。古より熊野本宮大社・熊野那智大社・熊野速玉大社の熊野三山が鎮座する地でもあります。
標高1,000m級の山々が連なる熊野の地は黒潮による「暖かさ」「湿り気」の影響を受け、年間、3,000ミリメートルを超える全国有数の多雨地帯としても知られ、しかも一年を通して、日光がふんだんに降り注ぎます。シイやカシの照葉樹林の森は、ブナ・ミズナラの落葉広葉樹、モミ・ツガの針葉樹、シャクナゲ・アケボノツツジなども混じって熊野特有の森を形成しています。
　その豊かな森、渓谷、川、黒潮洗う美しい海岸線、ユネスコの世界遺産に登録された「紀伊山地の霊場と参詣道」など、四季折々に、うつり変わりゆく熊野の自然風景をカメラで追い続けました。「悠久の熊野」を是非ご高覧ください。