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医療用X線撮影をより迅速・簡単に

 

[写真]X線撮影に機動力をもたらす軽量移動型X線診断装置 究極の“軽量・小型+操作性”で医療現場を支えたい

かつてない“ダイエット”への挑戦

[写真]別当屋敷 豪人/2003年入社。医療用X線撮影装置の開発に一貫して携わる。

別当屋敷 豪人
2003年入社。医療用X線撮影装置の開発に一貫して携わる。

手術中の患者や、レントゲン室への移動が困難な患者に対するX線撮影に威力を発揮する移動型X線撮影装置。富士フイルムでは、従来装置に比べて大幅な軽量・小型化を実現することで高い機動力を発揮し、撮影効率を飛躍的に高められる軽量移動型X線撮影装置を開発、医療機関への提供を開始しています。

開発に従事した研究者が挑戦の日々を振り返ります。

医療の最前線で感じ取った切実な願い

富士フイルムが開発した軽量移動型X線診断装置は、従来の移動型X線撮影装置の約1/5に相当する総重量90kgを実現し、外寸についても大幅にコンパクト化。その場での回転や前後左右の移動を行える4輪キャスター構造や、超小型のX線管装置をアーム先端に搭載することで、片手でもスムーズに動かせ、素早く撮影を行える機動力の高さが最大の魅力です。

[写真]軽量移動型X線診断装置/一般的なDR回診車

開発のきっかけになったのは、救急やICU(集中治療室)などにおける移動型X線撮影装置の課題を実際の医療現場で確認したこと。これらの現場は特に迅速な診療対応が求められますが、従来の移動型X線撮影装置は総重量が500kg前後にもおよぶため素早い移動は難しく、外寸もコンパクトではないため、医療従事者にとって必ずしも扱いやすい装置ではない問題が見えてきました。

そこで、まずは技術的な裏付けにはとらわれず、理想的と思われる重量・外寸の装置のモックアップ(外観が完成品に似せて作られた製品の模型)をデザイン部門と作り、医療従事者に見せたところ評価は上々。「本当にこんな装置が実現できたら、もっと撮影がしやすくなる」といった声を数多くいただきました。片手でも軽々と動かせるぐらいの軽量・小型化を実現できれば、医療機関の助けとなり、患者さんの命を救うことにもつながる――医療現場の声に確信を得た私たちは、本格的な開発に動き始めました。

*1 一般的な移動型デジタルX線撮影装置の重量を400kgから600kgとした。

富士フイルム独自の“逆転の発想”で前進!

イノベーションに向けて大きな壁となったのは、画質と軽量・小型化を両立すること。そのためには、X線撮影装置の心臓部であり、重量や外寸への影響が大きいX線管装置に起因する課題をクリアする必要がありました。

デジタルX線撮影は、X線管装置から照射されたX線が人体を透過、それをパネル状のフラットパネルディテクター(カセッテDR)で受け止め、診断用画像を描き出します。つまり、X線管装置を軽量・小型化すると、X線の出力線量が低下し、適切な診断用画像が得にくくなってしまう。“X線の出力が画質を左右する”ことがX線装置メーカーの常識であり、それが装置の軽量・小型化を阻んでいたのです。

[写真]

しかし、富士フイルムには他メーカーとは一線を画すユニークな強みがありました。それは、低線量のX線でも高画質を得られるカセッテDR、X線の散乱線による画質低下を自動的に抑える画像処理ソフトウエアなど、X線撮影の“受け手側”に関わる製品を一貫して磨いてきた実績を持つこと。X線の出力線量を減らしても、これら“受け手側”の技術と融合することで、精緻な診断を行えるだけの画像を描き出せるのではないか。長年にわたり“受け手側”で強みを発揮してきた富士フイルムならではの“逆転の発想”で、X線管装置による制約に縛られることなく、画質と軽量・小型化を両立する術を見いだしたのです。


とはいえ、従来は移動の動力源として電動モーターを必要としていた重たい装置を、片手でも動かせるレベルまで軽量・小型化するのは至難のわざ。診断の質を大きく左右する画像品質や運用の安全性に関わる部分は維持しながら、削れる部分は徹底的に削っていくという極めて難しいミッションが求められます。

例えば、撮影をつかさどるX線管装置は、高い電圧がかかるため、漏電を完璧に防げる仕様であることが不可欠。そんな厳しい制約の中、協業メーカーと議論を重ね、従来の絶縁体として油を用いる構造を見直し、樹脂モールドによる絶縁構造を新たに考え出すことで、大幅な軽量・小型化を実現していきました。

もちろん装置本体に関しても、大胆な“ダイエット”に挑戦。その一環として本体内で大きなスペースを占め、重量増の一因にもなっていた鉛蓄電池を、より軽量・小型なリチウムイオン電池に切り替えることにしましたが、リチウムイオン電池の安全制御という新たな課題が……。そこで、日用品用途を含め、あらゆるリチウムイオン電池を検証。信号機のバックアップ電源や一昔前の電動自転車に使われていたリチウムイオン電池が、軽量移動型X線診断装置にとって最適な出力範囲で安全制御可能なことを突き止めました。

ちなみに、これまでの移動式X線撮影装置は、アームを伸ばしても転倒しないよう、本体にも相応の重量が求められていました。それがアーム先端部のX線管装置の軽量化にめどが立ったことで、本体重量に関わる制約も減少。電動モーターやその駆動に用いる電池などこれまで必須の構成要素を大胆に省くことが可能になり、片手で動かせるレベルまで軽量化が進められたという側面もあります。X線管装置の軽量化を本体の軽量化にもつなげられたことも、見逃せないイノベーションです。

関連情報

ITソリューション、X線画像診断から医薬品まで、富士フイルムの幅広い医療・ライフサイエンス事業について。



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