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コンクリートの微細なひび割れを自動検出

 

[写真]社会インフラ画像診断サービス ITの力で社会の安全を守る

人間の体のようにインフラを“診る”

画像技術を活用して、写真はもとより、医療、印刷など、幅広い分野に多彩な価値を提供してきた富士フイルムが、新たな領域へと一歩を踏み出します。それが、「社会インフラ画像診断サービス」。橋梁などのコンクリート表面を撮影した写真をクラウドサーバーにアップするだけで、写真の合成やひび割れの検出などを自動で実施。インフラ点検業務を劇的に効率化するイノベーティブなサービスとして、2017年度中に正式発売予定です。

今、インフラ業界で熱い注目を集めるこのサービスの開発に携わったメンバーが、イノベーションの足跡を語ります。

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苅部 樹彦(左): 2012年、富士フイルム入社。医療IT向け画像診断技術の開発を担当した後、コンクリート構造物のひび割れ検出技術の開発などに従事。

堀田 修平(左中): 2004年、富士フイルム入社。プリントシステム向けの画像処理開発などを担当した後、社会インフラ画像診断サービスの開発および実証実験を担当。

佐藤 康平(右中): 2007年、富士フイルム入社。ソフトウエア開発部門でさまざまな業務を経験した後、社会インフラ画像診断サービスの商品企画およびマーケティングを担当。

大谷 郁実(右): 2015年、富士フイルム入社。非破壊検査事業の海外マーケティングを担当するとともに、社会インフラ画像診断サービスの営業を担う。

「ひび割れと血管は似ている」が出発点

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佐藤:高速道路や橋など日本の社会インフラの多くは、高度経済成長期に作られました。それから40~50年が経って、今では多くが老朽化のリスクを抱えています。2012年に中央道・笹子トンネルで起きた天井崩落事故を覚えている方も多いでしょう。こうした悲劇を繰り返さないため、国や自治体は点検内容を厳格化していますが、その一方で、検査の専門技術を持った人材は、高齢化などにより年々減少。社会インフラの安全維持のためには、点検業務自体をもっともっと効率化していく必要性があります。

富士フイルムでは、「当社が持つ技術をインフラ点検分野で活かすことができるのでは」との考えの下、2014年度からNEDOプロジェクト(*1)へ参加しています。そんな中で、インフラ画像診断サービスのアイデアが生まれてきたのです。


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苅部:その背景にあったのが、私が開発に関わっていた医療用画像診断技術。中でも、CTやMRIの画像から、血管や気管支など細くて複雑に枝分かれした器官を自動的に抽出して浮かび上がらせ、診断をサポートする技術です。この考え方を応用すれば、構造物のひび割れを検出してビジュアル化することも可能だろうという確信がありました。この発想が、今回のイノベーションの第一歩でした。


*1 NEDOは国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構の略称。富士フイルムは橋梁点検ロボットの開発プロジェクトに参画している。

簡単ではなかった“教材集め”

佐藤:当社ではNEDOプロジェクトの経験などを通じて、コンクリート保全でひび割れ点検が非常に重視されていることは知っていました。でも、業務や業界に関する知見が少なく、現場で本当に求められていることは何なのかを、一から確認する必要がありました。そこで、まずは検査会社や建設コンサルタントなど、点検業務の実務を担う約20社を直接訪問し、ヒアリングを実施。正直いって、基礎的な土木用語も知らない私たち素人が、いきなり専門家を訪ねて意見を聞き出すのは、かなり大変でした(笑)。

大谷:私はインフラ分野に関わるようになって日が浅く、勉強中の身なので、お客さまの話に出てくる専門用語が理解できず、戸惑うことがよくあります。スタート当初の佐藤さんたちの苦労については、リアルに想像できますね。


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佐藤:当時はせっかくお話しいただいた内容をよく理解できず、後日出直すことなどもありましたが、勉強を重ねながら訪問を続けるうちに、私たちが作ろうとしているサービスには大きなニーズがあることが明らかに。並行して研究所で始まっていたシステム開発にも、加速度的に熱が入り始めました。

苅部:とはいえ、開発は一筋縄ではいきませんでした。高い精度でひび割れを検出できるイノベーティブなプログラムを作るには、まず多彩なひび割れ画像を大量に用意して「ひび割れとは画像上にどう写っているものなのか」をコンピュータに学習させる必要があります。ですが、画像を入手するのは簡単ではありません。

最初は私たち研究者が自らカメラを持って、撮影に行くしかありませんでした。地図を見て、良い画像を入手できそうな橋や高架道路に見当をつけて現地に向かうのですが、実際に行ってみると撮影できるポイントに立ち入ることができなかったり、ひび割れがなかったり……。また、画像ではひび割れと見分けるのが難しい雨水の流れた跡やススの付いたクモの巣を検出してしまうなど、悪戦苦闘しながら一歩ずつ進んでいくしかありませんでした。
ただ、そうしてなんとか試作したシステムを持って、佐藤さんと一緒にユーザーを訪ねると、大きな期待を示してくれて、さまざまなアドバイスをもらうことができました。それにこたえるべく改良を加え、精度を高めたものを持って再び訪問すると、「これはすごい」と喜んでくれ、一層協力していただける――そんなよいサイクルが、だんだん回るようになっていったのです。



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