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岡本洋典氏がご案内する
春の花街道・国道275号線の撮影ポイント
札幌から石狩川に沿って北上する国道275号線。途中、雨竜川に添った山間の盆地を経て、幌加内・朱鞠内湖へと続くこの道は空知平野を南北に縦断する道です。日本でも名だたる豪雪地帯であり、寒さもこれまた超一級なのがこの地域の大きな特色です。明治の開拓以前までは広大な湿原であったこの空知野も、現在は水田や畑地が広がる沃野と化しました。しかし、一度山野に足を運べば、今でも様々な動植物が暮らす豊かな自然を保ち続けています。
長い冬を終え、命が躍動する春は、この空知野を訪ねてみて下さい。思わぬ花の群落や生きもの達との 出会いがあるはずです。
でも、いくら豊かな自然と言っても限りが有ります。観察する場合や写真を撮る場合には、細心の注意を払って下さい。彼らの生活を脅かすような仕方で踏み込まないよう、そっと見守る気持ちを忘れないで下さい。
1.宮島沼(美唄市)
宮島沼で黒々と空を覆うマガンの群れ。
朝夕には一斉に飛立つ様子が観察できます。(地図1)
撮影:フジクロームベルビア使用日本最北最大のマガン寄留地として知られるこの沼は、見かけこそ水田に囲まれた小さな沼ですが、4月ともなると続々と野鳥たちが集まり始めます。
特にマガンは最盛期には4万羽を数え、採餌に飛立つ早朝や沼に戻る日没時には空を黒く覆うほどの群飛を見せます。ハクチョウやカモ類、周囲の湿地にはカラ類やカワラヒワなどの小鳥も多数見られます。
沼の縁に野鳥観察小屋があるので、そこで詳しい情報を入手してから行動して下さい。
**場所**
国道275号線を月形町で右折し直進、月形大橋を渡り三日月橋バス停で左折、約500mで到着。
2.浦臼神社(浦臼町)
以前は桜の名所として知られた鶴沼神社は、現在は浦臼神社と名を変えました。エゾリスと野鳥ですっかり有名になりましたが、春は野草の宝庫ともなります。境内の林床には4月下旬頃からエゾエンゴサクやカタクリが群落を成し、それは見事なお花畑となります。
四国八十八ケ所巡りの散策道もあり、静かに春の野草と対峙することができます。野草やエゾリスの撮影のために、花を踏み付けたり、むやみに餌を蒔きエゾリスを追いかけ回すカメラマンも時折見かけます。
この森を大切に見守り続ける地元の方々が腕章を付けて監視していますので、節度ある行動をとるよう努めて下さい。尚、私のエゾリス写真集「FOREST」(青菁社)はこの森が舞台となっています。
**場所**
国道275号線を浦臼町の鶴沼公園で左折、木々に覆われた坂道の上に駐車場有り
一面エゾエンゴザクが咲き揃った
トドマツ林の中をエゾリスが駆け回ります。(地図2)
撮影:フジクロームベルビア使用
エゾエンゴサクの中にカタクリが咲きます。
いずれも北国の春を彩る花です。
(地図3)
撮影:フジクロームベルビア使用
3.袋地沼(砂川市)
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まだ残雪に覆われた3月半ば頃に、北へ帰るオオハクチョウがしばし寄留します。
(地図4)
撮影:フジクロームベルビア使用「秘められた白鳥の湖」として地元の写真愛好家に親しまれている沼です。
石狩川の河跡湖(旧河川)で、新十津川町と砂川市の境界線上に位置しています。宮島沼や他の近郊の沼がまだ解氷していない3月中頃には、オオハクチョウの先発隊がまずこの沼を訪れます。
オオヒシクイや他のカモ類も多数寄留し、残雪のピンネシリを背景に朝夕の撮影が楽しみな場所です。
オオハクチョウの飛来数のピークは4月上旬です。
**場所**
国道275号線を新十津川町・花月で右折し、3km程先の大きな左カーブを通り直進すると(右は砂川市内への道)到着。
4.丸山公園(深川市)
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カタクリの大規模な群落が見事です。
散策道からでも十分撮影できます。(地図5)
撮影:フジクロームベルビア使用地元の野鳥愛好家が以前からバードウオッチングの場所として大切に利用してきた鎮守の森です。
浦臼神社と同様、神社周辺一帯がこんもりとした丘となっており、展望台からの眺望も優れています。
しかし、何と言ってもこの公園の目玉はカタクリです。しかも、カタクリ単一の大群落があるのです。林床のササ刈りを行なったところどんどん広がりはじめ、見事なお花畑になりました。
写真愛好家にはまだあまり知られていませんが、いまだにカタクリを山菜として採取しに来る人が目立ちます。撮影する場合も、決して中には踏み込まず散策道からのみシャッターを切るようお勧めします。例年は4月下旬頃が見頃です。
**場所**
国道275号線を雨竜町・追分市街で右折、妹背牛町を経由し深川市に至る。
深川市内から留萌方面に向かう国道233号線に入り2km程直進。
右手のサンワドーの過ぎにある信号機を右折、直進した突き当たりが丸山公園。
新緑の梢では様々な野鳥達のさえずりが聞こえます。
写真はハシブトガラ。(地図6)
撮影:フジクローム MS100/1000使用
撮影ポイントマップ
岡本 洋典(おかもと ひろのり)プロフィール
〜北の自然を撮る〜 nature photographer1957年、北海道・新十津川町出身。
北海道のネイチャーフォト(自然写真)に於ける代表的写真家として活躍中。代表作「雨竜沼」は学術的に高い評価を得ている。
大自然の懐深く分け入り、大地にしっかりと根差す撮影により、北海道の真の自然を表現する格調高い作品を発表し続けている。1995年、雨竜町より「文化人誘致」の招聘を受け移住。
自然写真を通じた自然保護活動などにも着手し、現在に至る。日本写真家協会会員、「北の写真家集団・DANNP」主宰、STV文化教室「中級写真講座」講師。
写真展
1989年
「雨竜沼−秘められた北の湿原」
1996年
「WHITE VERSION〜冬物語〜」
1998年
「山河霧幻」
写真集
1992年
「雨竜沼」亜璃西社
1996年
CD−ROM「雨竜沼〜伝説の山岳湿原を歩く」シンフォレスト
1997年
「フィールドガイド、雨竜沼・暑寒別岳 花と水の楽園」北海道新聞社
*青菁社フォトグラフィックシリーズに代表作「WHITE VERSION」
「FOREST」他多数住所
〒078−26
北海道雨竜郡雨竜町第7区
ホームページ:http://www.infosnow.ne.jp/~ho_uryu/
E-mail:ho_uryu@mb.infosnow.ne.jp
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