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コダックの市場調査に対する富士フイルムの反論(概要)



 コダックは、日本のフィルム小売市場の調査結果を3月20日にUSTRへ提出し、組織的な反競争的活動が、コダックの市場アクセスを妨げていることを証明しようと試みた。
 コダックによれば、「流通ボトルネック」のために、コダックフィルムは小売店の棚に置かれないという。そして、小売店の棚に置かれたとしても、小売店による価格協定のせいで、価格競争が妨げられるので、売れないのだという。
 しかし、今回のコダックの調査結果をつぶさに分析すれば、コダックのこの主張には全く正当性がないことが分かる。まず、彼らは「流通ボトルネック」の存在を否定した富士フイルムの調査データに反論を試みることすらしていない。しかも、今回のコダックによる調査は、以下に述べるように、その方法論上の致命的な欠陥により、全く信頼性に欠けるのである。

A.コダックは、「特約店調査」の結果に反論を試みることすらしていない。

 富士フイルムは、その特約店の顧客4,772店(特約店による富士ブランドフィルム販売量のおよそ95%にあたる)を対象として、コダックフィルムの取扱率を調査した。その結果は昨年12月にUSTRへ提出した「流通ボトルネック」に関する反論書で示した通り、数量ベースで77.3%の店が既にコダックフィルムを扱っており、更に10%がコダックフィルムを扱う卸売業者と何らかの取引が存在する。
 「富士フイルムの特約店がコダックフィルムを扱わないので、コダックは日本市場にアクセスできない」という、コダックの「流通ボトルネック」論は、富士フイルムの行った「特約店調査」の結果によって、完全に否定されたのである。すなわち、特約店の顧客の殆どがコダックフィルムを扱っているのであるから、特約店がコダックフィルムを扱っていないことは、コダックの市場アクセスの問題と全く関係がないのである。
 コダックは今回の市場調査レポートにおいて、この「特約店調査」の結果に対し何ら反論していない。彼らは自らの「流通ボトルネック」論が根拠を欠くことを暗に認めているのである。
 仮に、コダックが主張するように、小売窓口におけるコダックフィルムの取扱率が低かったとしても、それが特約店の存在と無関係であることは、「特約店調査」の結果が明確に示している。もし、コダックフィルムが日本の小売店の店頭に置かれているのが少ないとしても、それは、消費者の選択を反映した販売店の経営判断の結果に他ならない。コダックは、消費者がコダックフィルムを選ぶような販売・宣伝活動をすればよいのである。最近の新聞報道のなかで、コダック自身、積極的な販売促進活動により長野地区でのシェアが顕著に上がった事を認めているが、まさにそれが真実であり、日本市場がオープンであることを端的に示しているのである。

B.コダックの市場調査には致命的な方法論上の欠陥がある。

 富士フイルムは、日本リサーチセンターに委託して、首都圏、京阪圏、及び地方都市(新潟、静岡、岡山)から無作為に抽出した1,970の小売窓口でコダックフィルムの取扱率を調査し、その結果を昨年12月にUSTRへ提出した「流通ボトルネック」に関する反論書において示した。
 店数ベースで言えば、日本リサーチとコダックの調査結果には大差がない。例えば、最大業態である写真専門店での取扱率は、コダックの調査で約50%、日本リサーチの調査では地域により52.3%から66.7%となっている。また、その他の業態の加重平均でも、コダックの21%に対し、日本リサーチは地域により16.6%から30.2%となっている。また、業態間の加重平均についても、「フォトマーケット 1995年度版」の業態別販売量のデータに基づいている点において、両社の方法論には差がない。
 しかし、コダックは致命的な方法論上の過ちを犯している。これにより、コダックの調査結果の有効性は完全に否定されなければならない。
 すなわち、彼らは業態内での加重平均を行うことを怠ったのである。例えば、写真専門店という業態一つを取ってみても、その中には年間販売量が数百本という店から、数十万本という店まで千差万別である。コダック自身が言うように、店数でなく店の販売量ベースでコダックフィルムの取扱率を論じようとするならば、業態単位でなく、店単位での販売量を加重しなければ、正しい結果は得られない。コダックは、それを怠ることで、すなわち、コダックの取扱率の高い(とコダック自身が認めている)量販店を中小店と同じ比重で扱うことによって、コダックフィルムの取扱率を意図的に過少に見せているのである。
 これに対して、日本リサーチは、対象店個々の推定販売量に基づき、店単位の販売量で加重したコダックの取扱率をはじき出した。その結果は地域により56.4%から77.4%で、コダックフィルムが日本市場で広く取り扱われている事実を裏付けることになった。

 更に、コダックは、地域間の加重平均についても、同様の過ちを犯している。日本市場のフィルム販売は、首都圏、京阪圏等の、都市部に集中している。従って、販売量による加重平均を正しく行うためには、調査対象店をこれらの都市部から重点的に抽出することが必要である。しかし、コダックは調査対象店を全国均等に抽出したと述べている。コダックは、コダックフィルムの取扱率の高い(とコダック自身が認めている)都市圏を他の地域と同じ比重で扱うことによって、ここでもコダックフィルムの取扱率を過少に見せようとしているのである。
 これに対して日本リサーチの調査は、コダックの犯したこれら方法論上の欠陥を一切含まないものである。その結果は、コダックフィルムが日本で広く扱われていることを明確に示している。

C.コダックの価格調査の結果は、市場障壁の存在を何ら証明していない。

 コダックはこれまで、「卸売価格を下げても、小売店が価格協定によってそれを小売価格に反映しないので、コダックの価格競争の努力が妨げられている」と主張し、また、今回の調査結果をもって、「コダックと富士ブランドの両方を扱っている店の60-66%が、コダックを富士ブランドと同じか、それより高い価格で販売している」と主張する。
 まず、コダックは今回の調査で、前章で述べたような、致命的な方法論上の過ちを犯しており、60-66%という調査結果には全く信頼性がおけない。
 また、仮に、調査結果が正しかったとしても、富士フイルムが3月28日にUSTRへ提出した反論書で述べたように、コダックは小売店の「価格協定」により価格競争が妨げられたというなら、明白な証拠を提出すべきであるが、未だにその証拠を何も提示していない。また、仮にコダックフィルムの卸売価格が富士フイルムのそれより低く、コダックと富士ブランドの小売価格が近似であったとしても、それはコダックの安い卸売価格を利用して、富士ブランドとほぼ同じ小売価格になるまでマージンを上乗せすることにより、回転率の悪いコダックフィルムの販売から少しでも多くのマージンを得ようとする、小売店独自の経営判断の結果である。小売価格は、富士フイルムの関知するところではなく、ましてや、価格協定によるものなどでは決してない。
 また、コダックは、小売店が卸売レベルでの値引きを消費者に還元することを拒絶したと繰り返し主張しているが、これまた、その証拠を何も示していない。それどころか、コダックは長い間富士フイルムと同じメーカー希望小売価格を設定してきており、「卸売価格の値引きを小売価格に反映しない」と小売店を非難する資格はない。
 コダックの主張とは逆に、パック品やプライベート品の台頭は、日本の小売市場で価格競争が活発に行われていることを端的に示すものである。

結 論

 コダックの“証拠"なるものは、見かけはともかく、内容は何らその主張を支持するものではない。富士フイルムは、中立的に、また客観的に事実の確認を行えば、日本の写真市場がオープンで競争的であることが、はっきりすると確信している。

以上





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