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TEC - 富士テクニカルコミュニケーションセンターの開設

 

当社では、写真感光材料の正しい使い方と正しい現像処理方法をユーザーやディーラーに徹底することに努め、1965年(昭和40年)1月には技術サービスセンターを開設し、その徹底を図る。その後、その機能を強化するとともに、ユーザーニーズに合った商品開発を進めるために、1972年(昭和47年)9月、商品開発センターとして新発足させる。さらに、1979年(昭和54年)10月には、東京本社隣接地に第2本社ビルを建設し、「富士テクニカルコミュニケーションセンター」(TEC)を開設する。TECは、当社とユーザー、ディーラーを結ぶ技術情報のコミュニケーションセンターとして、当社製品の普及に大きな力を発揮する。

技術サービスセンターと商品開発センターの活動

写真感光材料は,正しい使い方と正しい現像処理によって,はじめてその性能を100%発揮することができる。このため,当社では品質の優れた写真感光材料と適切な処理システムの開発を進める一方で,写真感光材料の正しい使い方とその正しい処理方法をユーザーやディーラーに徹底することに努力してきた。

[写真]技術サービスセンター 1969年(昭和44年)

技術サービスセンター
1969年(昭和44年)

この活動をより一層強化するために,1965年(昭和40年)1月,東京港区古川橋に技術サービスセンターを設立し,カラー撮影・カラー写真処理・X-レイ写真・印刷機材・マイクロ写真・映画用フィルムなどに関する技術トレーニングや技術資料の作成・商品の品質評価・国内外のカラーラボその他当社製品取扱い先に対する技術サービス活動など広範な営業技術活動を展開した。

その後,1972年(昭和47年)9月には,これを商品開発センターと改め,より幅広い活動,すなわち,市場開発のための調査研究や商品企画・商品用途開発などの機能も包含することにした。

商品開発センターが発足して最初に手がけた活動のひとつに「HP作戦」(HPは,High Printの略)があった。カラーネガフィルムの品質は,最終的にはユーザーの手元に渡ったカラープリントのできばえで評価される。このために,全国各地のカラーラボにおけるプリントの仕上がり品質のばらつきをなくし,高品質なものにすることが必要であった。これを目指して,1974年(昭和49年)から数次にわたってHP作戦を展開した。具体的には,各地のフジカラーぺーパー使用ラボを訪問し,カラープリントの仕上がり品質の決定に最も重要な要因となるプリンター条件の設定・プリント出荷基準などについて個々に具体的に検討し,カラープリント仕上がり品質のレベルアップを図るとともに,品質向上の意識を盛り上げていった。

また,当社のカラーぺーパーを使用している海外ラボの要員の育成や海外ラボの設備指導,あるいはトレーナーを海外に派遣して巡回技術指導を行なうなど,海外市場に対する技術サービス活動も活発に展開した。

商品開発センターの広範な営業技術活動は,また,幾多の商品企画を生み出す基礎となった。“フジカラーF-II400”や“HD-1フジカ”などの商品企画は,この中から生まれたものであった。

その後,1980年代に向かって,この商品開発センターの活動をさらに充実したものにするべく,テクニカルコミュニケーションセンターの設立を企画した。

「富士テクニカルコミュニケーションセンター」の開設

1979年(昭和54年)11月,東京西麻布の東京本社の隣接地に,地上8階地下3階の第二本社ビルを建設し,ここに「富士テクニカルコミュニケーションセンター」(TEC)を開設した。また,事業の拡大に伴って手狭となった本社機構の事務室の一部をこの第二本社ビルに移転した。

TECは,その名のとおり,当社とユーザーとのテクニカルコミュニケーション,すなわち技術情報の交換を目的として,次の二つの役割を果たすために設置したものである。

[写真]富士テクニカルコミュニケーションセンターTEC(東京第二本社ビル)

富士テクニカルコミュニケーションセンター
TEC(東京第二本社ビル)

[写真]TECを訪れたユーザー

TECを訪れたユーザー

  1. 当社のシステム商品を最適使用条件下で実演し,その特長を周知徹底することにより,顧客の信頼を高める。
  2. ユーザーとの対話を通じ,ユーザーの顕在・潜在のニーズを把握し,次の商品化へと結びつけていく場として活用する。

これらの目的を達成するため,TECには「カラーシステムコーナー」「マイクロシステムコーナー」「X-レイシステムコーナー」「グラフィックアーツシステムコーナー」の展示コーナーを設け,それらの機器やシステムを展示して,実際の操作を通じてユーザーが機器やシステムについての理解を深めることができるようにした。また,ディーラーやユーザーから,当社製品に対する技術上の問い合わせや新製品や製品改良に関する要望も数多く寄せられた。TECは,それらの問い合わせに答えるとともに,ユーザーニーズを把握し,各種の注文やアイディアを新製品の開発に反映させていく手掛かりとした。

このように,TECは,ユーザーと当社を結ぶ重要な役割を果たしてきたが,1982年(昭和57年)12月に商品開発センターの組織を廃止した際,TECの活動は各営業部門が自らの営業活動の一環として行なうこととした。これは,TECの活動は,営業部門の活動と密接不可分のものであり,各営業部門がそれぞれの営業戦略に基づいて自主的に企画・運営を行なうのがより効率的であると考えられたからであった。その後もTECの各コーナーでは,営業各部門がそれぞれ計画したトレーニングやユーザーの見学など,多くの来訪者を迎えて,連日,活発な活動を続けている。

 
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