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ニュースリリース

 

このニュースリリースは、報道機関向けに発信している情報です。

アルツハイマー型認知症治療薬「T-817MA」の臨床第II相試験を欧州で開始

-軽度認知障害および軽度アルツハイマー型認知症を対象-

2019年12月25日

富士フイルム株式会社

富士フイルム株式会社(社長:助野 健児)は、この度、アルツハイマー型認知症(以下 AD)の治療薬「T-817MA」の臨床第II相試験を欧州で開始しましたのでお知らせいたします。本試験は、軽度認知障害(*1)および軽度ADを患った早期AD患者を対象としたものです。

ADは、記憶などの認知機能の異常を主症状とする疾患です。現在、線維化したアミロイドβの脳内沈着や、過剰にリン酸化したタウタンパク質(リン酸化タウ)の蓄積による異常凝集物の形成(神経原線維変化)、シナプス(*2)の減少、神経細胞死、脳の萎縮などの異常が、AD発症前から発生し、ADの進行に深く関わっていることが明らかになっています。なかでも、リン酸化タウの蓄積と認知機能の低下は、有意に相関することが報告されていることから、ADの進行にはリン酸化タウの蓄積が重要な役割を果たしていると考えられています。

「T-817MA」は、富士フイルム富山化学株式会社が創製した、AD治療薬の候補化合物で、神経細胞保護効果や神経突起伸展促進効果を有しています。2014年より米国で開始した、軽度から中等度のAD患者を対象とした臨床第II相試験では、脳脊髄液を採取できた患者群においてプラセボ群と比較してリン酸化タウの減少が確認されています。

富士フイルムは、これまでの臨床試験の結果を踏まえ、脳脊髄液中リン酸化タウの変化(期間:投与開始から18か月まで)を主要評価項目とした、「T-817MA」の臨床第II相試験を欧州で開始しました。AD治療には早期介入が重要であることから、本試験では、脳脊髄液中にあるアミロイドβおよびリン酸化タウなどADのバイオマーカー(*3)が異常値を示す、軽度認知障害および軽度ADの患者を対象とし、「T-817MA」の有効性および安全性を検討します。

「T-817MA」は、AD治療薬の新たなターゲットとして注目されているミクログリア細胞(*4)における、アミロイドβを貪食する機能を促進させる作用があることが、マウスおよびヒトiPS細胞由来の細胞実験で確認されています。今後、富士フイルムは、臨床開発とともに、「T-817MA」と、ADの主要原因物質であるリン酸化タウやアミロイドβ、ミクログリア細胞との関係の解明をさらに進めていきます。

富士フイルムは、アンメットメディカルニーズが高い「がん」「中枢神経疾患」「感染症」領域で新薬開発を積極的に推進し、革新的かつ高付加価値の医薬品を創出することで、社会課題の解決に貢献していきます。

*1 ADの前段階の状態で、物忘れのような記憶障害が出るものの症状がまだ軽い状態。MCI(Mild Cognitive Impairment)とも呼ばれる。

*2 神経細胞同士をつなぎ神経細胞間の情報伝達の中心を担う構造体。神経細胞が活性化すると、その神経細胞のシナプス前末端から放出された神経伝達物質が別の神経細胞のシナプスにある受容体に結合することで情報が伝わる。

*3 血液検査での臨床検査値、MRIでの画像診断データなど、薬理学的な反応の指標として客観的に測定・評価される指標。

*4 異物除去など脳内の恒常性維持を担うグリア細胞の一種。通常、脳内に集積したアミロイドβの貪食や傷ついた神経細胞の再生を促進するが、異常に活性化すると神経細胞死の原因となる炎症性サイトカインを放出するなど脳内の炎症を促進する。

【「T-817MA」について】

「T-817MA」は、富士フイルム富山化学が創製した、ADの治療薬候補化合物です。すでに「T-817MA」では、さまざまなストレスによる神経細胞死の防止、ミクログリア細胞の機能調節による炎症反応の抑制、神経細胞の新たなネットワーク構築の促進など、多様な作用を示唆する研究成果が報告されています。これらの成果に基づき、富士フイルムグループは、「T-817MA」を、認知症治療薬の他、脳卒中後のリハビリテーション効果を促進する新薬としても開発を進めています。

本件に関するお問い合わせは、下記にお願いいたします。

  • 【報道関係】 コーポレートコミュニケーション部
  • TEL 03-6271-2000
  • 【その他】 医薬品事業部
  • TEL 03-6271-2171

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記事の内容は発表時のものです。最新情報と異なる場合(生産・販売の終了、仕様・価格の変更、組織・連絡先変更等)がありますのでご了承ください。

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