日本建築写真家協会展
「光と空間」建築の美PartV
《富士フォトサロン・東京/スペース1》にて

中道 淳

 私たち建築写真家が定期的に開催している合同写真展です。各地に点在する歴史的街並み、古建築、近代建築、そして日常何気なく接している現代建築など、都市の姿を通して建築の持つ「美しさ」「やすらぎ」「面白さ」「文化遺産」を改めて見直してみようという試みです。未熟ではありますが、皆さまのご高覧ご批判をお願い申し上げます。

日本建築写真家協会・写真展実行委員 

日本写真会第76回展 《富士フォトサロン・東京/スペース1》にて


 

風花の会第5回写真展
「花舞台」
《富士フォトサロン・東京/スペース1》にて

田中 勝

 花や風景を撮る集団「風花の会」を設立して7年、100余名の会員が「カメラを使ってキチッと撮りました」から「絵画のような味わいのある作品作り」を目指し、着々と進化しています。今年は第5回展となり、その成果を写真集「花舞台」としてまとめました。「写真」という漢字の、「真を写す」といった意味合いでの記録性も、デジタル処理が簡単になった現在、必ずしも「写真は真を写す」とはいえなくなりました。そのようなこともふまえ、アナログ、デジタルいずれであっても「機械であるカメラを使って写真を撮る」、といった固定概念を払拭し、絵筆をカメラに持ち代えて、フィルムというキャンバスに絵を描くつもりでの創作に邁進しています。是非ご高覧いただければ幸いです。

日本写真家協会会員・風花の会会長 
小松毅史 

大山行男写真展
「富士・樹海」
《富士フォトサロン・東京/スペース1》にて
 
 
 

Masters in Photography(ミップ)写真展 《富士フォトサロン・東京/スペース1》にて
 ミップとは、Masters in Photography の略で、卓越かつ熟練した職人的な完成された写真という意味です。優れた写真は、素晴らしい感性の中に必ず何らかのテクニックが隠されているものです。どちらが欠けても完成された写真とは言えません。
 MIPのメンバーはその両面を求めて切磋琢磨しています。仕事の延長上の写真、仕事とは全く離れたライフワークの写真等様々です。
 今回の写真展は、そんなメンバー紹介を兼ねた写真展です。

[出品者石山勝敏/柿山俊彦/加藤正博/黒田陽介/鈴木光芳/高井 潔/永井ヒカル/長岡 宏/花本康夫/BUKU・斎藤/原 一夫/原田勝郎/堀野完爾/前野宏幸/巻口辿彦/山本弘之


平野暉雄写真展
全国縦断「伝えたい橋」
《富士フォトサロン・東京/スペース2》にて

《富士フォトサロン・大阪》にて

《富士フォトサロン・福岡》にて


 橋は地域の機能・安全・経済を良くするため、単に対岸同士を結ぶだけではなく、人と人、心と心、過去と未来を結ぶ精神と文化の結節点です。47都道府県、その土地、その街、それぞれ違った四季があり、自然があり、文化があります。主に2000年以降に全国を回り、伝えたい心なごむ橋を撮影いたしました。橋の形、歴史、周辺風景、写真を撮る場所・季節・天候・時間などに苦労した県もありましたが、すべての都道府県の橋を展示いたしました。これからも後世に伝えたい心なごむ橋を撮り続けたいと思っています。ぜひ、ご高覧のほど、よろしくお願いいたします。

平野暉雄 

ヘアドレッシング フォト展
−美容師達が写真を撮る理由−
《富士フォトサロン・東京/スペース2》にて


自分自身の存在を確かなものにしたいという欲求が、いまほど強いときはありません。
それは逆に、自己喪失の危険があまりにも多くなったという証左ともいえます。
私達が求める「自己実現社会」。そこでもっとも大切なものは、自己表現―。

「人」を「デザイン」する

その中心にいる美容師達は「人をデザインすることは、その人の自己表現欲求に応えるとともに、生き方・生活にも大きな影響を与える」と実感しています。

美容師とカメラマンのコラボレーション作品展は、そのような美容師達の熱い思いが溢れたものです。 フォトコレクションの中で表現された「もう1人の心象」をご覧下さい。


大塚雅貴 写真展
「砂が描く大地」
〜最奥のサハラを行く〜
《富士フォトサロン・東京/スペース2》にて


 サハラとの出会いは93年野町和嘉氏のサハラ取材に助手として同行したことがきっかけでした。とくにアルジェリアからモロッコ南部では砂漠の広大さに驚き、夕暮れの赤く染まった砂丘には息を呑みました。95年に自ら取材したチャドのティベスティ山地では、内戦が終わった直後、地雷が埋まり盗賊が出没するという危険地帯の中で約30日間野営しながらジープで1万キロを走り、さらに98年にリビア南部、2001年にはニジェールで撮影。ニジェールでは世界一の高さを誇るテメット砂丘を、灼熱の塩田では目を輝かせながら働き続ける人々の姿を捉えました。今回、展示する写真は、その多くが日本ではあまり知られていないサハラの表情ばかりです。きっと砂漠の美しさや人々の優しさを感じとっていただけると思います。


高橋愛子写真展
「北の大地の物語」
《富士フォトサロン・東京/スペース2》にて


一度きりの刻を求め、移ろう季節の風に誘われるまま大自然の眩さの中にふと溶けこんでゆく。光の綾なす一瞬の美、生命を得て彩られていく大地。それらの神秘をわずかに垣間見せる自然の奥深さ、飽くことのない一期一会の新鮮な感動を求め、生まれ育った十勝、そして道東の大地を、この先も撮り続けて行くつもりでおります。
是非ご高覧ください。
高橋愛子 

吉江雅祥写真展
「植物の生殖器・花・メシベ・オシベ」
《富士フォトサロン・東京/スペース2》にて




 写真展の作品は花の写真です。花の写真というと私の周辺では花のきれいきれい写真はもう見飽きた、もう結構と言われるのですが、小生だれもが今までに撮ったことのない花の写真を撮ろうと思い、植物の生殖器としての花を撮りたいと考えました。
 これは植物学者牧野富太郎博士の『植物知識』序言にある「花は率直に言えば植物の生殖器である」という言葉に触発されたものです。花の核心であるメシベ、オシベに迫ることで、この表現ができるのではと思い、種々、工夫を凝らし、超接写による撮影をはじめたものです。超接写といえば顕微鏡写真があるのですが、これは科学写真として標本化、パターン化が強く写真としての面白みがありません。今回発表の作品は顕微鏡写真と一般に行われているマクロ撮影との中間といえるものです。この撮影により、いままでに見えなかった花の世界が見え、同時に性という言葉から受ける不可思議で妖艶、凄艶なイメージがいくらかでも表現できたのではと思っております。
 ご高覧、ご高評いただければ大変に幸いです。

車山高原フジカラー大撮影会&
ビーナスラインフォトコンテスト
発表展
《富士フォトサロン・東京/スペース3》にて


 車山高原は、八ヶ岳中信高原国定公園の中心に位置し、天気のよい日は八ヶ岳・南アルプス・富士山などの雄大な展望を楽しむことができます。高山植物と草原の緑にあふれた高原の風を浴びていると、その清涼感は日本の真夏を忘れさせてくれます。時には、霧が高原を覆い、幻想的な雰囲気を与えてくれることさえあります。その高原の一年の中で、最も素晴らしい景色を楽しむことができる時期に一流プロカメラマンの先生方を撮影指導としてお招きし、ミスインターナショナル日本代表などを配したモデル撮影会を開催いたしました。爽やかな高原の様子がこれらの作品から手にとるようにおわかりいただけると思います。また、ビーナスラインフォトコンテストと題しまして、四季折々のビーナスライン沿線の風景をテーマとした風景部門も同時開催しました。カメラが捕らえたこれらひとつひとつの場面をごゆっくりとご覧いただき、車山高原・ビーナスラインをご堪能ください。

車山高原催事実行委員会 

フォト寺子屋「一の会」写真展
『しあわせの風景』
《富士フォトサロン・東京/スペース3》にて

柿内清次

 「写真を撮る」という行為は、他人との競争ではなく、《自分史綴り》ではなかろうか。ひとつひとつの作品に感動を宿し、そして自分自身の在り様を宿す。ひとつひとつの作品がつながって、一行二行の心の吐露となり、やがて自分史が綴られていく。
 だから、シャッターをきるたびに感動し、しあわせになっていきたい。このような考え方を大切にしながら、写真家鈴木一雄が主宰しているのがフォト寺子屋『一の会』です。全国から50名ほどの塾生が集い、熱心に、楽しく、のびのびと取り組んでいます。お互いを認め合いながら、ともに生きていることの喜び、すばらしい自然風景や人々に出会える喜び、シャッターをきることの喜びをかみしめながら。
 このたび、塾生が心を込めて描いた作品を展示することになりました。題して、『しあわせの風景』という写真展です。
 是非ご高覧ください。


フォト寺子屋「一の会」 

礒浪洋子写真展
「棚田からのたより」
《富士フォトサロン・東京/スペース3》にて

 自然の風景に魅力を感じて山や川、農漁村などを撮り続けていくうち、何気なく撮った新潟の田んぼの写真を手にしてハッ!としました。狭い地形をうまく生かした小さな田んぼが、まるで魚の鱗の様に写っていました。私にとって初めて見る棚田の風景でした。
35ミリのフィルムの中に、早春の風にさらさらと音を立てて揺れる早苗や、さざ波がキラキラと輝いていました。更に見続けていくうち、何とも言えない心のときめきを感じました。ここから私の棚田通いが始まったのです。
春、田植えを終えたばかりの水田に映える朝陽そして夕陽のすばらしさ。
夏、炎天下で青々と葉を伸ばして一面青色の絨毯に様変わる風景。
秋、実る程頭を垂れる稲穂。
冬、稲の株に降り積もった雪の造形美。
四季折々の表情を見せてくれる棚田に夢中になり撮り続けて5年。
この素晴らしい棚田風景を後世に残して欲しいとの願いを込めてシャッターを押してきました。
是非ご高覧ください。
礒浪 洋子 

滝口忠雄写真展
「遥かな汽笛
―ある“国鉄機関士”の見たSLの時代―」
《富士フォトサロン・東京/スペース3》にて

 私は1964年、東海道線東京・大阪間を6時間半で結ぶ、電車特急「こだま」の運転士にあこがれて国鉄に就職し、翌年電気機関助士として、東海道線のブルートレインや貨物列車に乗務するようになりました。1974年、電気機関士。以後ずっと電気機関車の乗務で現在に到りました。間もなく私の仕事も終着駅に着きます。就職した当時、まだ沢山あったSLも次々と姿を消していきました。私のSL撮影行の始まりです。それは最後のSLの火が消える1976年まで続きました。SLのみならずレンズは働いている人々や乗客にもむけました。これらの写真を並べて見てみると、SL最晩年の時代が浮かび上がってきました。
 ご高覧いただければ幸いです。
 現在JR貨物運転士です。

大山謙一郎凝視展
「炎えた女(3)」
《富士フォトサロン・東京/スペース3》にて


 夏が近づくと、身も心もウズウズとしてくる。「よさこい祭り」が始まるからである。「よさこい祭り」も、今年で50回になるそうである。私は、そのうちの5分の1、10年間を写し続けてきた。10年間で特に印象に残った踊り子たちの残像を集めた作品展である。特に若い女性の踊る姿は、熱気に溢れ、神神しく見える。

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