40歳代前半まで厳冬期、北アルプスの主稜線、北鎌尾根、東鎌尾根などを縦走してきた。将来はヒマラヤ登山を夢見て、そしてエベレストにも登頂した。歳を重ねるとともに、厳しい登山は難しくなってきた時期に山岳写真にめぐり会った。
　写真展は写真集の出版に合わせた開催です。写真集は北アルプス全域をという思いだった。だが広すぎて、初めに穂高、つぎに槍ヶ岳を出版した。そして今回、前に出版した穂高・槍ヶ岳を含め北アルプス全域を。山の写真を撮るにあたって山の表面的な美しさだけでなく、一歩踏み込み山と対峙し、その素顔に迫りたいと思った。撮影で印象に残っているのは、正月、大天井岳からの槍ヶ岳である。風雪の朝、夜明けとともに槍ヶ岳の穂先が見え隠れし、太陽の光で真っ赤に焼けた槍ヶ岳である。気温マイナス20度・風速20m・体感温度マイナス40度の世界。写真集出版は写真展に合わせて進めています。
北アルプス山々の魅力を、いま一度、発見していただけたら幸いです。

小川 誠

※ 3月8日（金）、9日（土）、10日（日）に写真展併催イベントとして、小川 誠氏によるギャラリートークを開催いたします。

作品点数 ： サイズ（1200mm×1000mm・全倍・全紙）・カラー・約25点

【写真展併催イベント】 小川 誠氏によるギャラリートーク